そう。クマは答えた。 答えたのだ。 …おかしい。 なぜ彼がクマと意思疎通できるのか。 彼にはわからなかった。 そんなはずはない。 何かがおかしい。 そう思いつつも、彼は今自分のいる未知の領域にもっと踏み込みたくなった。 なんだ。 なんなんだ。この渇望は。 「ついてきなよ」 彼の心を見抜いたかのように、ヒロディと名乗るクマは話しかけた。 彼の声が脳内を駆け巡る。 不意に、激しい頭痛に襲われた。 彼は後ろから殴られたような衝撃を受け、思わず眼を瞑った。 …目を開けた。 なぜだ。 なぜなんだ。 そこには、全ての生命が終わってしまった世界があった。 さっきまでの森の緑はどこへ行ったのだろう… 目の前には、ヒロディの背中しかなかった。 それも離れていく。 離れていく。 ついていこう、という感覚が彼を支配した。 それに逆らえず、彼は青白い右足を踏み出した。 続 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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