マエストロ文学

終章T:集合と論証

「あなたはなぜ生きるの?」

突然の問いに彼は
言葉を失った

「死ぬと分かっていてなぜ生きるの?」

「俺は…」

「あなたがさっき見たのは」

遮るようにして少女は言った

そして
少女は近寄ってきた


逃げたい


けれど動けない

「あなたがさっき見たのは」




「生命の終焉の瞬間」


少女は続ける



「けれどあなたは生きている。確かに生きている。生きようとしている。」


少女の声はどこか遠くなっていく。


「だから私は消えなくてはいけない。私は…」


一瞬の沈黙が流れた


「私はあなたになれなかったから。」



しかし
彼は全て聞き流していた。


「……あなたの推測は間違っている。これは確か…」


彼はぎょっとした
またしても見透かされていた


「…違うということを今から証明する。」


その声を聞き終わるか終わらないかで
彼は
後ろから鈍器で
殴られたような感覚に
襲われた



目の前に見えたのは病室だった





どうやら
分娩室のようだ


一人の女性が
叫んでいる
それを見守る一人の男性











彼は全てがわからなくなった




一度
全てが分かったと思った



自分は
ヒロディという得体の知れない変態が出てきた
妙にリアルな夢を見ていた

そして目覚め、
友達のライブに行った。

しかし
ライブの時も、
自分が自分じゃなくなると思ったときも
実は
まだヒロディが出てきた
夢の続きで、

そして今
この変な音波から出来たと思う、
まっすぐ目を見れないほどの美少女も
全て夢


つまり、



寝て夢を見て、そして目覚めてライブに行って変な空間に飛ばされた夢を見ている



彼はそう思っていた。



しかし
彼女によると




それは違うようだ




彼女の言葉は
どうも疑えなかった


[先頭ページを開く]
[指定ページを開く]


<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。




w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ