マエストロ文学

第十章:微分





「ねぇ」




熱気は感じられなかった

「ねぇ」

周りは暗かった

「ねぇ」

そして星空が一面に広がる

「ねぇ」

ライブ会場のはずだった
なのになぜ

「ねぇ」

呼ぶ声がする

腕時計をふと見た

針は逆方向に時を刻んでいた

「わたしをみて」

声が聞こえる

口を開き

「あなたは誰」

彼は言った

しかし
声は音声にはならなかった
口が動くだけだった

「わたしのところにきて」

彼は周囲を見渡した


そして
なぜだろう


宇宙


彼は宇宙にいた

そして自分のカラダ
もはや
カラダと呼べるのだろうか

宇宙塵のようにして
散ってゆくカラダが
そこにはあった

しかし
意識はある

「きて」


ただただその声が耳で
エコーする

目を閉じて
音の発信源を探す


目を開いた


想像を絶する
光景が

そこにはあった

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