マエストロ文学

第一章:目覚め

一筋の光が
彼を呼び戻した

転がる目覚まし時計に
窓際のかわいがってるサボテン
水槽の中のベタ

全てを一望して
そして
彼は部屋を出て流し場に
重い足取りで
進んだ

冷水が重いまぶたをこじ開け、
柔らかな夢心地から
醒めた気がした

そして
洗面所の窓に目をやる

おかしい



ここは


どこだ


彼はリビングに戻りあたりを見回した

何の変哲もないいつもの部屋
昨日食べたカップラーメンも
いつか飲んだ
栄養ドリンクのビンも
そのまんま


だがしかし何かが違う


彼はサンダルを履き

外に出た







外は森だった
見渡す限りの森


光はあるようだ



もう何がなんだかわからなった


彼は叫ぶ


美しいエコーが
聞こえた

絶望に打ちひしがれた


すると
ふと

後ろから物音が聞こえた

大地を踏みしめるようにして

何かがやってきてた




クマだった




イカツイが
害はなさそうだった


彼は思わず

全身が止めようとしていたが

クマの方へ


一歩


また一歩


進んでしまった






もはや
鼻息が聞こえる位置に
クマはいた
そこに彼は立っていた


倒れそうになるくらいの興奮が彼を襲った

好奇心の稲妻が彼を打った


そして


「お前は?」


彼は聞いた
聞いてしまった

彼は後悔した
理由はなかった

ただそこに
後悔という概念があったから
その概念に従っただけで
自発的なものではなかった

しかし



「……オラ、ヒロディ」



クマは、

答えた




[先頭ページを開く]
[指定ページを開く]


<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。




w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ