ブック11

天文・地理

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◆ 秋の雨 秋雨 ◆
8910》天文



老犬の上目づかひの秋の雨     行方克己



秋の雨老犬己が身を嗅ぎて     行方克己



刈り残す牧草に花秋の雨     井沢佐江子



秋雨や壁画あせたる堂開く     島村茂雄



よるとなくよりゐる火桶秋の雨   藪内柴火



秋雨や那智参道は昼灯      高橋淡路女



一人居の時の長さや秋の雨     鈴木正子



口開けて髭剃る男秋の雨      田中朗々



口開けて髭剃る男秋の雨      田中朗々



秋雨に両眼濡れて蝉鳴けず     野澤節子



竹秋の雨を潜りて逢ひにゆく    小林康治



ほろほろとむかご落ちけり秋の雨    一茶



秋雨や線路の多き駅につく    中村草田男



やまざとの瀬にそふ旅路秋の雨   飯田蛇笏



秋雨や二階を降りて客と会ふ    富安風生



秋雨の軒で奏でるちんどん屋  小笠原須美子



屋根裏の窓の女や秋の雨      高浜虚子



秋雨やよごれて歩く盲犬      村上鬼城



秋雨の瓦斯が飛びつく燐寸かな   中村汀女



縁端の濡れて侘しや秋の雨       太祇



残肴に火を通しけり秋の雨    細木芒角星



菓子やれば日々来る犬や秋の雨   富田木歩



踏切の燈にあつまれる秋の雨    山口誓子



蕎麦よりも湯葉の香のまづ秋の雨       久保田万太郎



秋雨や夕餉の箸の手くらがり    永井荷風



眼鏡越しに秋雨見つつ傘作り    高浜虚子



笊の魚まだ生きてをり秋の雨      占魚



三日降れば世を距つなり秋の雨    秋櫻子



屋根瓦光るかそけさも秋の雨    誓子



秋の雨しづかに午前をはりけり     草城



かたまつて金魚の暮るる秋の雨     亜浪



蕎麦よりも湯葉の香のまづ秋の雨   万太郎



秋雨や蕎麦をゆでたる湯の匂      漱石



松の葉の地に立ち並ぶ秋の雨      丈草



京が好きこの秋雨の音も好き  中村吉右衛門



秋雨の此の街角も往きなれて    高木晴子



秋雨や小石まじりの蜆漁      小川軽舟



秋雨や蜘蛛とぢて伏す枯れ葎    原 石鼎



子供等も重荷を負ふて秋の雨    高浜虚子



秋雨のぬかるみ深し笑みつつ来る  西東三鬼



たたずみて秋雨しげき花屋跡    飯田蛇笏



老婆過ぐ秋雨傘のひとりごと    中村汀女



亡妻の琴撫して見る秋の雨     寺田寅彦



縫ひかけて絲買ひにゆく秋の雨  高橋淡路女



秋雨や木犀の花流れながる     横光利一



秋雨や葛這ひ出でし神の庭     前田普羅



 
〜秋の雨〜より私の好きな季語と私の俳句
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