3/6ページ目 ◆ 赤蜻蛉 ◆ 〜赤とんぼ〜 89》動物 赤とんぼ人をえらびて妻の膝 山口青邨 赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり 正岡子規 から松は淋しき木なり赤蜻蛉 河東碧梧桐 肩に来て人懐かしや赤蜻蛉 夏目漱石 赤蜻蛉分けて農夫の胸進む 西東三鬼 そば所と人はいふ也赤蜻蛉 小林一茶 わが町へ流れ来にけり赤蜻蛉 野村喜舟 切れさうな薄の葉抱く赤蜻蛉 田川飛旅子 売りますと貼られし小舟赤とんぼ 飯沼衣代 大雨が洗ひし空気赤とんぼ 青葉三角草 屋久島や海より生るる赤とんぼ 秋篠光広 指出せば交代に来る赤とんぼ 阿波野青畝 挙げる杖の先ついと来る赤蜻蛉 高浜虚子 ◆ 蜻蛉 ◆ 789》動物 とゞまればあたりにふゆる蜻蛉かな 中村汀女 とんぼ翔ちし後のベンチに坐りけり 小林清之介 とんぼうの腹の黄光り大暑かな 室生犀星 とんぼうの薄羽ならしし虚空かな 原 石鼎 とんぼうの藁のいろして風の盆 福島由子 とんぼうや羽の紋透いて秋の水 室生犀星 とんぼとまれ水くらはせん菰の花 寺田寅彦 新涼の水にこつんと鬼やんま 中 拓夫 老僧や目玉が遊ぶ鬼やんま 森下草城子 鬼やんまに逃げられし顔童子仏 加藤知世子 ▲俳句画像.jpg いつまでも蜻蛉水うつ法降寺 原田 喬 ▲俳句画像.jpg いつ見ても蜻蛉一つ竹の先 正岡子規 ▲俳句画像.jpg この池に生れて交む蜻蛉かな 高浜虚子 つがひ蜻蛉翔ちし羽音も峡の音 石田波郷 なき人のしるしの竹に蜻蛉哉 高井几董 わたとりの笠や蜻蛉の一つづゝ 横井也有 一つ二つ蜻蛉とべり彼岸過 山口青邨 ◆ ひぐらし ◆ 789》動物 一夜寝て暁ひぐらしを枕もと 橋本多佳子 暁の蜩や覚め又寝落ち 松根東洋城 暁の蜩四方に起りけり 原 石鼎 たちまちに蜩の声揃ふなり 中村汀女 蜩のこゑの刃先に触れてゐし 福永耕二 はからずも蜩鳴ける門火かな 篠田悌二郎 吾子抱けば蜩耳にさわさわと 三谷 昭 ひぐらしのこゑのつまづく午後三時 飯田蛇笏 あな幽かひぐらし鳴けり滝の空 水原秋櫻子 かなかなや五合目の茶屋はや灯し 三田紫峰 書に倦むや蜩鳴いて飯遅し 正岡子規 かなかなや返事のありし蔵の中 角川春樹 たつぷりと鳴くやつもいる夕ひぐらし 金子兜太 温泉の宿や蜩鳴きて飯となる 高浜虚子 蜩や孟宗籔の片日照り 北原白秋 蜩に立ちつくすのみ石だたみ 林 翔 蜩に覗いてはひる山の茶屋 野村泊月 蜩のおどろき啼くや朝ぼらけ 与謝蕪村 返事せぬ夫ひぐらしを聞いてをり 大和田享子 蜩や灯ともせばわが影法師 大野林火 蜩やどの道も町へ下りてゐる 臼田亜浪 夕刊一紙蜩と来て遂に暮る 石塚友二 蜩や誰かに見られゐし夕餉 加藤楸邨 蜩や今日もをはらぬ山仕事 原 石鼎 〜赤とんぼ 蜩〜より私の好きな季語と私の俳句 ご感想もよろしくお願いします。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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