3/12ﾍﾟｰｼﾞ目 ◆ 睡蓮 未草(ひつじぐさ) ◆ ７８》植物 ひつたりと刻とどまりて未草 行方克己 漣の吸ひ込まれゆく未草 西村和子 水明りして睡蓮の百花かな 森山素石 睡蓮の一花のために水に寄る 桂 信子 睡蓮をわたり了せて蝶高く 高浜年尾 睡蓮開花太陽のほか触るるなし 野沢節子 睡蓮や鬢に手あてて水鏡 杉田久女 睡蓮や鯉の分けゆく花二つ 松本たかし 睡蓮の一花水浴美人めく 江川虹村 五合庵出て睡蓮に瞬きぬ 丸山比呂 睡蓮の下にかすかな魚語あらむ 小林京子 母が子を呼ぶころ睡蓮閉じるころ 小池万里子 睡蓮やふと日月は食しあう 安井浩司 十二時の睡蓮女体ゆるうして 保尾胖子 未草神父午睡の刻過ぎて 下村ひろし 睡蓮やテラスにきざむ水明り 原 柯城 睡蓮の一葉二葉のもみぢかな 菊地まさを 睡蓮に午後の木洩日集りぬ 片岡三和志 睡蓮の葉のひま花のひまの水 久米乙菜 満目の睡蓮ひらき水見せず 長谷川十四三 睡蓮の今も変らぬホテルかな 京極杞陽 睡蓮やまづ墓のいろ石にあり 加藤楸邨 睡蓮の乾きたる葉に蟻遊ぶ 高浜年尾 睡蓮に醒めつつ温き手足あり 柿本多映 睡蓮の紅白妻も夢保て 中村草田男 睡蓮に鳰の尻餅いくたびも 川端茅舎 睡蓮に水玉走る夕立かな 西山泊雲 睡蓮の黄葉あちこち沈みをり 岸本尚毅 睡蓮に道草を食ういなびかり 五島高資 睡蓮の一花一花の真昼かな 上村占魚 千年の地軸に座して睡蓮花 宮崎敦子 覚めてまたねむる赤子や未草 中田 剛 睡蓮のまばらにとほき月夜かな 中田 剛 ナイル河の金の睡蓮ひらきけり 石原八束 大沼の端をとほりぬ未草 山口青邨 天日の遅々としてあり未草 小林鱒一 雨の日は雨の表情未草 澤村芳翠 睡蓮の浮葉漸く多きかな 高野素十 睡蓮の・ぐう・ちょき・ぱあと咲きにけり 池田由起 夕されば睡蓮紅を濃くし閉づ 山口青邨 睡蓮の水に二時の日三時の日 後藤比奈夫 睡蓮の朽葉の上の目高かな 星野立子 睡蓮の橋ふむ人や夏帽子 会津八一 睡蓮や聞き覚えある水の私語 中村苑子 睡蓮や竜身巻ける大甕に 下村梅子 長泣きの童女に未草ひらく 柿本多映 涙目に睡蓮煮えてゐたりけり 柿本多映 睡蓮の芯にあそべる露童子 朝倉和江 しなやかに指組みませり睡蓮花 伊藤敬子 日盛を来て会ふモネの睡蓮に 後藤比奈夫 睡蓮の白いま閉づる安堵かな 野沢節子 まばたきや睡蓮へ馬首立てられて 中村草田男 睡蓮のはなびら水に突刺さり 京極杞陽 ～睡蓮～より私の好きな季語と私の俳句 ご感想もよろしくお願いします。 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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