11/12ﾍﾟｰｼﾞ目 ◆ 刀豆 鉈豆 なたまめ◆ 刀豆の鋭きそりに澄む日かな 川端茅舎 刀豆の銹色づけるおもしろし 平川 堯 刀豆や身のけぶるほど水つかふ 宇佐美魚目 採りおくれたりし刀豆歯にこたふ 桂 信子 刀豆や反りも程よき老夫婦 野田ゆたか 刀豆を振ればかたかたかたかたと 高野素十 刀豆やのたりと下る花まぢり 炭 太祇 なた豆や垣もゆかりのむらさき野 蕪村 なた豆の曲り下りて風が吹く 藤崎一籠 ◆ 稲の花 ◆ ８》植物 すぐ上る雨のまぶしさ稲の花 荏原京子 亀石の厚きまぶたや稲の花 小澤 實 生涯の農業技師や稲の花 宮野寸青 あとは風まかせよ稲の花ざかり 青柳志解樹 風呂敷になんでもいれて稲の花 大木あまり 大川を渡れば故郷稲の花 沼尻ふく 利根の水つねに豊かや稲の花 宇咲冬男 一坪に満たぬ神の田稲の花 満田玲子 湯治二十日山を出づれば稲の花 正岡子規 遠くほど光る単線稲の花 桂 信子 遠山にいかづち籠る稲の花 佐々木 咲 塩辛きうはくちびるや稲の花 小山森生 稲の花そこら鯰の匂する 千代田葛彦 かくれ咲くひとつの蓮や稲の花 水原秋櫻子 どの家も飯食ふ昼や稲の花 高浜虚子 ひつそりと鰻裂きをり稲の花 岸本尚毅 山の端に大粒の星稲の花 石田郷子 みちのくの星低くして稲の花 正木ゆう子 空知野の短き稲の花にほふ 山口青邨 そぼふりて祭もすみぬ稲の花 伊藤観魚 おだやかに戻る暑さや稲の花 木下夕爾 婆かゞみ泣く子背負ひぬ稲の花 野村泊月 手品師の田舎回りや稲の花 会津八一 隣村の相撲太鼓や稲の花 会津八一 稲の花神輿の修復出来にけり 会津八一 母見舞ひたる不機嫌に稲の花 辻田克巳 大水が置き去りし岩稲の花 大峯あきら いくばくの人の油よ稲の花 一茶(58) うしみつのとつさただよふ稲の花 松澤 昭 湯槽から四方を見るや稲の花 夏目漱石(32) あつさをもしのぎつけけり稲の花 膳所 游刀 ひねもすの山垣曇稲の花 芝 不器男 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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