6/6ﾍﾟｰｼﾞ目 ◆ 蟋蟀 ちちろ◆ ～こおろぎ～ ７８９10》動物 ちちろ鳴き漉き場すみずみまで濡るる 戸田禾年 語り部の一服の間をちちろ鳴く 中村苑子 蟋蟀や杉の重みの山の闇 森 澄雄 蟋蟀が深き地中を覗き込む 山口誓子 こおろぎ棲みぼんやり光る鍋や釜や 鮫島康子 蟋蟀の親子来てをる猫の飯 富安風生 引つ越しの荷より蟋蟀とび出せり 宮下明子 ちちろ鳴く母の蹠を拭きをれば 坂本孝子 蟋蟀のこゑのこもれる廃れ窯 平子公一 地の闇となり蟋蟀の一途なる 山口草堂 蟋蟀に覚めしや胸の手をほどく 石田波郷 蟋蟀の無月に海のいなびかり 山口誓子 闇にして地の刻移るちちろ虫 日野草城 鍋釜に蟋蟀ひゞきわたるかな 茅舎 夜はさらに蟋蟀の溝深くなる 山口誓子 ちちろ虫寝よ寝よとこゑ切らず 橋本多佳子 ヤン衆宿二段寝台ちちろ鳴く 毛塚静枝 蟋蟀の無明に海のいなびかり 山口誓子 蟋蟀が髭をかつぎて鳴にけり 小林一茶(50) 蟋蟀が皃こそぐつて通りけり 小林一茶(49) 蟋蟀のふと鳴き出しぬ鳴きやみぬ 夏目漱石(30) 蟋蟀よ秋ぢや鳴かうが鳴くまいが 夏目漱石(30) こうろぎや箸で追やる膳の上 孤屋 県井やこほろぎこぞる風だまり 白雄 こほろぎや塗師の紙張の暗き裾 幸田露伴 こほろぎや翌の大根を刻む音 正岡子規 こほろぎや犬を埋めし庭の隅 正岡子規 コホロギヤ物音絶エシ臺所 正岡子規 こほろぎや入る月早き寄席戻り 渡辺水巴 ～蟋蟀 コオロギ～より私の好きな季語と私の俳句 ご感想もよろしくお願いします。 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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