ブック10

〜動物〜

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◆ 草雲雀 ◆
〜くさひばり〜
8910》動物



草雲雀鳴きいつせいに雲うごく   佐野鬼人



石仏に金と朱のこる草雲雀     本多静江



読書するまに少年老いて草雲雀   寺山修司



スープ待つ静かな心草雲雀     大西淳二



草雲雀かなたのひともたもとほる  大野林火



草雲雀声澄みのぼる峠道     柴田白葉女



浮島へあつまる風や草雲雀     芦沢すみ



岩におく水さへ碧し草雲雀     鈴木鵬于



草雲雀光が汚してゆく朝      二村典子



身の痛み花咲くごとく草雲雀   神田ひろみ



月光のひとすぢ洩れて草雲雀    中田 剛



草雲雀みづうみの香のながれけり  中田 剛



草雲雀まろやかな闇ひろげをり   志摩和子



草雲雀鳴きかさむるを仰ぎ聞く   本川晴代



夙に覚め遥かなるもの草雲雀  長谷川浪々子



草雲雀まなざし深き母のくに   渡辺乃梨子



磊落と河原を行けば草雲雀    萩原朔太朗



駒岳澄めば仙丈岳が降る草雲雀   鈴木鵬于



野にあればどこかが痛し草雲雀   中村苑子



 
◆ きりぎりす ◆
78910》動物



纜のうづたかく朽ちきりぎりす  能村登四郎

※纜 ともづな



きりぎりす蜑の砂畑十坪ほど    中島斌雄

※蜑 あま



白樺のまぶしき木影きりぎりす  秋元不死男



きりぎりす鳴いて粗食のすすめかな       長谷川双魚



きりぎりす落日前の濤騒ぎ     野澤節子



きりぎりす電話のベルに鳴きやみぬ 藤本朋子



きりぎりす鳴かねば青さまさりける 日野草城



伏目して少年が聴くきりぎりす   加藤楸邨



むざんやな甲の下のきりぎりす   松尾芭蕉



人込みを抜けて孤独やきりぎりす  佐藤栄一



きりぎりす雄が食はれて朝日さす  佐藤鬼房



子等とまたながき八月きりぎりす 百合山羽公



鳴き了へて燈火に透けりきりぎりす       福田萬喜子



鉢植の棚にゐ鳴けりきりぎりす   新田郊春



揚船の日溜を跳ぶきりぎりす   丸田余志子



ほてりまだ大地放れずきりぎりす  山内弘子



きりぎりす戦の浜の標石      渡辺笑子



蜘蛛の巣に腹部を黒くきりぎりす  佐藤鬼房



きりぎりす胸に組まれる死者の指  大井雅人



きりぎりす生あるかぎり紅をさす 久米富美子



きりぎりす苧殻のごとく息絶えぬ  中野弘一



山の鉱泉に父の晩年きりぎりす   高島 茂



きりぎりす生き身に欲しきこと填まる       野沢節子



きりぎりす時を刻みて限りなし  中村草田男



きりぎりす腸の底より真青なる  高橋淡路女



きりぎりす夜明くる雨戸明りかな  室生犀星



きりぎりす山中の昼虚しうす    原コウ子



信濃路や夜汽車の中のきりぎりす 八十島 稔



私は住つかざるをきりぎりす    小林一茶



長き手紙書くきりぎりす鳴く家に  大野林火



月の夜や石に出て鳴くきりぎりす 加賀千代女


暁や溲瓶(しびん)の中のきりぎりす 内藤鳴雪



きりぎりす行灯にあり後の月      二柳



きりぎりす訴ふることありて鳴く  宮津昭彦



きりぎりす歩くたのしみありて生く 村越化石



小便の身ぶるい笑へきりぎりす   小林一茶



きりぎりす隣の臼のやみにけり   室生犀星



猫化けの行燈暗しきりぎりす    中 勘助



きりぎりす白湯の冷えたつ枕上   室生犀星



きりぎりす己が脛喰ふ夜寒かな   室生犀星



きりぎりす清貧の血の一筋に    藤木清子



転生いま落葉の下のきりぎりす   柿本多映



明らかに一語の力きりぎりす    辻田克巳



きりぎりす行燈にあり後の月      二柳



きりぎりす鼠の巣にて鳴き終りぬ  服部嵐雪



きりぎりす忘れ音に啼く火燵哉   松尾芭蕉



 
〜草雲雀〜より私の好きな季語と私の俳句
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