3/5ﾍﾟｰｼﾞ目 ◆ 案山子 ◆ ８９10》生活 いろいろの案山子に道のたのしさよ 篠原鳳作 うちたてし案山子と対ひあひにけり 鹿郎 おやおやと案山子の顔に近づけり 茨木和生 かの案山子もつとも睨みきかせをり 河野白村 きり～す鳴や案山子の袖の内 智月尼 こけなりに人待ちがほの案山子かな 水田正秀 ここは阿波案山子とて袖ひるがへす 山田径子 すぐ風に寝たがる案山子杖持たす 辻口八重子 たそがれて顔の真白き案山子かな 三橋鷹女 とりあへず帽子を載せてある案山子 小林一行 どう見ても案山子に耳はなかりけり 正岡子規 どちらから見てもうしろの案山子哉 正岡子規 ひるがへる袖の案山子も飛鳥ぶり 柯城 やがてまた下雲通る案山子かな 飯田蛇笏 わが目にも真に迫らぬ案山子立つ 相生垣瓜人 パンタロン穿かせられたる案山子かな 下村梅子 ベレー帽かぶる案山子のモダンなる 堀 勇夫 ボロ～の案山子となりて立ち尽す 菖蒲あや モジリアニの女の顔の案山子かな 阿波野青畝 一の矢があつて二の矢のなき案山子 宇都木水晶花 一番に案山子をこかす野分かな 森川許六 其許は案山子に似たる和尚かな 夏目漱石(30) 兼平の塚を案山子の矢先かな 正岡子規 下半身省略されて案山子佇つ 大石雄鬼 不作田の父や案山子や棒立ちに 木附沢麦青 両手伸べてみな～今朝の案山子かな 渡辺水巴 両手拡げて闇より案山子出て来たり 清水 仁 人立つて鳥追舟の案山子かな 正岡子規 刈株に倒れ伏したる案山子哉 寺田寅彦 十ほども学校田の案山子かな 太田秋峰 十年の狂態今に案山子哉 正岡子規 反り気味の案山子に持たす縄の端 平井さち子 吹倒す起す吹るゝ案山子かな 炭 太祇 大水を踏みこえたる案山子かな 正岡子規 山びこに耳かたむくる案山子かな 飯田蛇笏 山畑は笠に雲おく案山子哉 正岡子規 島にただ一つの峡田案山子たて 小原菁々子 幼馴染よ大根畑の案山子さへ 皆川白陀 御所柿に頼まれ顔の案山子哉 与謝蕪村 応援の案山子並びぬ残る田に 新田幸江 見張るもの無き田に立てり遠案山子 竹内いち子 吾行けば共に歩みぬ遠案山子 中野三允 ～案山子～より私の好きな季語と私の俳句 ご感想もよろしくお願いします。 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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