ブック10

天文 地理

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◆ 夏の山 A 夏山 ◆
5678》地理



羅漢寺は壺中の寺や夏の山    阿波野青畝



夏山の重畳たるに熔鉱炉      山口青邨



太刀傷の如くに夏の山の傷     中杉隆世



墨一色彩百色の夏の山       滝 青佳



夏山を父の如くに指さしぬ    後藤比奈夫



夏山や桶に大きな蝸牛       岸本尚毅



夏山を出て善光寺平かな      正岡子規



大山の夏山として今日よりは    原三猿子



夏山の意になじみたる雲のいろ   飯田蛇笏



夏山の襟を正して最上川      高浜虚子



夏山辺あかつきかけて夜鷹啼く   飯田蛇笏



昼顔や夏山伏の峰伝ひ       各務支考



しだの葉もいろいろ楽し夏山路   高野素十



夏山や登りて向ふ峯一つ        道立



夏山と溶岩(ラバ)の色とはわかれけり       藤後左右



夏山や吊橋かけて飛騨に入る    前田普羅



帰郷する妻に夏山雲を育て     大井雅人



夏山に沛然と雲奇なり         窓竹



故郷去る夏山に墓一つ増やし   伊丹三樹彦



木菟に似る老人と遇ふ夏の山    嶋田麻紀



夏山に対ふ裸身に湯手拭      遠藤梧逸



夏山に対ふ衝立どかとあり     遠藤梧逸



夏山も憧れ難くなりにけり    相生垣瓜人



航行の船首夏山かくすとき     岸風三樓



夏山に切に行きたし弔問後     岸風三樓



切紙の夏山となり暮るるのみ    安東次男



夏山や一足づゝに海見ゆる   小林一茶
   (1763-1827)



大木を見てもどりけり夏の山    高桑闌更
  (らんこう)



夏山の大木倒す谺かな       内藤鳴雪
   (1847-1926)



夏山や通ひなれたる若狭人     与謝蕪村



夏山の雪見る雲の絶間かな     尾崎紅葉



夏の山干魚のまなこの光るかな   室生犀星



夏の山五つ並びてとがりけり    会津八一



汽車来る遠きひびきや夏の山    会津八一



夏山や蜈蚣の如き雲走る      会津八一

蚣(むかで)



夏山の木木に星降る夜もあらん   会津八一



雷の殷殷として夏の山       会津八一

※ 殷殷(いんいん)



夏山の紺ひりひりと萱の中     飯田龍太



夏山の城ありありと夜明けたり   内藤鳴雪



花惜しむけも夏山の柴車      上島鬼貫



夏山や京尽くし飛 (とぶ) 鷺ひとつ 與謝蕪村



夏山に水の眼ナ尻ひかりそむ    飯田龍太



夏の山しづかに春の花をのこし   永田耕衣



氷嚢のひまより夏の山見ゆる   赤城さかえ



夏山の立てば鴨居にかくれける   京極杞陽



夏山の襟の中なる伽藍かな     京極杞陽



大文字夏山にしてよまれけり    富安風生



鷹の糞見つゝ夏山茂きかな     加舎白雄



夏山に足駄を拝む首途 (かどで) 哉 松尾芭蕉

※足駄(あしだ)=高下駄/おくの細道 光明寺



 
〜夏山〜より私の好きな季語と私の俳句
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