ブック10

〜時候〜

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◆ 残暑@ ◆
89》時候



青々と夕空澄みて残暑かな     日野草城



蛇ふんで残暑の汗ののつと出る   幸田露伴



未だ秋の句にもならざる残暑哉   寺田寅彦



昼門を鎖す残暑の裸かな      正岡子規

▲俳句画像.jpg



瓢箪の出来の話も残暑かな    松本たかし

▲俳句画像.jpg



ふるさとや残暑の朝の茶漬飯    村山古郷



糸瓜棚残暑だらりと垂れてゐし   柴田奈美



牛部屋に蚊の声闇き残暑かな    松尾芭蕉



牛部屋に蚊の声弱し秋の風     松尾芭蕉



おいらん草こぼれ溜りし残暑かな  杉田久女



浅草の蕎麦もどぜうも残暑かな   山本蓬郎



家並すぐ尽きて漁港の残暑かな  長谷川エミ



義理ひとつ果たせる旅の残暑かな  高樋保子



漢方薬煮つめあきらかなる残暑  長谷川秋子



荷くずれのような転た寝残暑かな  菅原俊夫



ぶつかれる蝉の羽音の残暑かな  柏木喜美恵



残暑の雲浚渫船に人見えず     原子公平



残暑なほ捺印かはす甲と乙     那須淳男



豆腐屋のらつぱに走る残暑かな   後藤淑子

▲俳句画像.jpg



寺町の端のしぶとき残暑かな    橋本榮治



降り足らぬ残暑の雨や屋根の塵   永井荷風



ものわかりすぎて弱気の残暑なる  下村槐太



 
◆ 残暑A 秋暑 ◆



朝の間はかたづいて居る残暑かな   千代尼



芋の葉の大きく裂けし残暑かな   細川加賀



夜も残暑海の風這ふ映写幕     河野南畦



草の戸の残暑といふもきのふけふ  高浜虚子



喪の家の秋暑ひそかに箒草     中村祐子



仏壇の秋暑の扉開けてあり     斉藤美規



朴の葉の大いに裂けて残暑なり   神尾季羊



咲きのぼる秋暑の胡麻に烏蝶    西島麦南



運河暗し秋暑捨つべきところなく 大谷碧雲居



口紅の玉虫いろに残暑かな     飯田蛇笏



大阪の水の上なる残暑かな     小川軽舟



くれなゐの残暑は背中より来ると  櫂未知子



最上川海に出るほかなき秋暑   文挟夫佐恵



花ちりて秋暑に耐へぬ山の百合   飯田蛇笏



秋暑また仏飯の白無惨なり    櫛原希伊子



多羅の花ちりて秋暑の氷室径    石原舟月



日もすがら小屋の牛鳴き残暑煮ゆ  中 勘助



山行けば虻に残暑の一ト盛り    幸田露伴



破蓮に残暑ふたゝびもどりけり       久保田万太郎



生き残る暑さを残暑とぞいふか  上田五千石



如何ともならぬ残暑をなげきけり 阿波野青畝



朝夕がどかとよろしき残暑かな  阿波野青畝



 
〜残暑〜より私の好きな季語と私の俳句
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