2/5ﾍﾟｰｼﾞ目 ◆ 玉虫 ◆ ７８》動物 火山灰高地玉虫のきりきり舞 西東三鬼 玉虫が飛ぶ寸陰もなきところ 福永耕二 日輪へ発つ玉虫の数知れず 黒田杏子 マッチ箱に玉虫入れて都の子 金子兜太 玉虫の飢ゑたるさまもなく死せり 満田春日 玉虫の死して光のかろさなる 野沢節子 玉虫の羽のみどりは推古より 山口青邨 変らざる玉虫に月日流れけり 福田蓼汀 玉虫の曇れば光身にかかる 加藤楸邨 玉虫やなき子のものの家に減る 能村登四郎 玉虫舞ふ樫と樟との間にて 石田波郷 叶はざる恋に玉虫似て光る 加藤三七子 玉虫の幽きみどりやくちづけす 長崎玲子 玉虫をふりはなさんと枝騒ぐ 小路紫峡 うしなひし玉虫おもふ昼の海 渡邊千枝子 玉虫を追ひし動悸のまだやまず 福永耕二 野の径に得し玉虫を野にかへす 遠藤はつ 玉虫の飛ぶや驟雨の鞍馬坂 河前隆三 口紅の玉虫いろに残暑かな 飯田蛇笏 玉虫を得たるは幸を得しごとし 栗原米作 玉虫が美しすぎるおろおろす 山本馬句 かゞやきてとぶは玉虫神の森 大橋桜坡子 倖せの軽さ玉虫手にのせて 武田充代 玉虫の雌はとまれども雄はとぶも 山口誓子 玉虫の光を引きて飛びにけり 高浜虚子 鑑眞の目を玉虫の走りけり 阿波野青畝 玉虫の爪明りしてつまゝれぬ 鈴鹿野風呂 玉虫のしきりに飛んで村貧し 藤崎久を 玉虫のむくろのとはに瑠璃光り 浅井青陽子 玉虫の色の如くに過ぎたる世 後藤夜半 玉虫よ粥一匙が身に余り 座光寺亭人 晶晶と玉虫放つ真昼の樹 中沢文次郎 玉虫と気づく一瞬虚空なり 芝崎芙美子 巫女ゆききして玉虫の育つ森 神尾久美子 琴のおほひに玉虫のゐて朝の幸 八牧美喜子 玉虫の二日を飼はれ忘ぜらる 吉野義子 玉虫とぶ磁祖民吉の窯跡に 大橋敦子 玉虫のとぶ煌めきを日にもとめ 大橋敦子 玉虫や旭夕日を着るごとく 加藤知世子 玉虫はかの郎女の裳のごとし 下村梅子 薄紙を重ね玉虫つつみけり 下村梅子 玉虫の気に入らざれば死ににけり 永末恵子 玉虫を見てきし眼鏡しづかに置く 原田 喬 玉虫厨子いずこの山も故郷かな 和田悟朗 木登りして玉虫と逢いただよえり 渋谷 道 玉虫や彩ある夢のさみしくて 村越化石 玉虫の瑠璃色きよき寒さかな 細見綾子 玉虫を手でかこみゆく運河ぞひ 細見綾子 玉虫をこぼす欅や母老いぬ 堀口星眠 玉虫やいのち絶つ日はまだ遠し 赤尾兜子 玉虫の何するすべもなく死にし 中村汀女 玉虫の熱沙掻きつゝ交るなり 中村草田男 玉虫のびゅんとふたつ落ちてきし 黒田杏子 ～玉虫～より私の好きな季語と私の俳句 ご感想もよろしくお願いします。 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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