7月の例句集

生活 行事

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◆ 浴衣 ◆
78》生活



射干に娘浴衣の雫かな       松藤夏山



生き堪へて身に沁むばかり藍浴衣 橋本多佳子



浴衣着にかへて見てゐる鱚の海   飯田龍太



浴衣著て女も釣をしてゐたり    野村泊月



鱚釣りや温泉宿の浴衣着て    坂本ひろし



染浴衣三十路の負め浅かれと    石橋秀野



短かめの宿の浴衣や夜の秋     菊島 登



美しく老いて浴衣のよく似合ふ  森下きぬゑ



四五人の心おきなき旅浴衣     星野立子



慾なしといふにもあらず初浴衣   飯田蛇笏



浴衣の子足に馴じめぬ下駄はいて  渕沢信子



臥しがちの夫の浴衣は糊うすく  大和田享子



夕日あかあか浴衣に身透き日本人 中村草田男



借りて着る浴衣のなまじ似合けり       久保田万太郎



浴衣着て少女の乳房高からず    高浜虚子



身を包む月の浴衣や世は情    松本たかし



藍浴衣ぱりつと乾く会者定離   木谷はるか



病む日にと買ひし浴衣の黄ばみけり 川越節子



マネキンの背丈の伸びる浴衣かな  小川侑子



藍浴衣出合い頭を匂ひけり     長田友子



二階より降りてもひとり藍浴衣  豊田八重子



親よりの藍落ちつきし江戸浴衣   井田半三



ひととせはかりそめならず藍浴衣  西村和子



浴衣の子家鴨に会ひにゆきにけり  石田郷子



張りとほす女の意地や藍浴衣    杉田久女



浅草やあやめの浴衣を吊りて売る  山口青邨



共に着て母若返る湯の浴衣    馬場移公子



稽古笛糊まだ固き浴衣着て     松岡英士



着ぬ浴衣あるもたのしきをみななり       宍戸富美子



木曾泊浴衣に軽きねずこ下駄    的場敏子



寂寥の身に添ふ藍の浴衣着て   橘 美寿穂



踏台の足首ほそき藍浴衣      橋本榮治



浴衣着て水得し花のごとくなり  中田葉月女



浴衣裁つ紺が匂ひて夜深まる    矢島寿子



浴衣着て素肌もつとも目覚めけり 古賀まり子



雨の日は色濃き浴衣子に着せる   福島小蕾



かいま見し浴衣童の今逝くと    中村汀女



浴衣裁つこゝろ愉しき薄暑かな  高橋淡路女



嫁がずに病みて浴衣の胸うすき     昌治



襟のみ正し産月の身の白浴衣    草間時彦



雑巾となるまではわが古浴衣    加藤楸邨



おもしろう汗のしみたる浴衣かな  小林一茶



浴衣きせ夫を他人のごとく見る  副島いみ子



性格が紺の浴衣に納まらぬ     櫂未知子



浴衣着てひとり涼や真暗がり    中村汀女



あどけなき母となられし浴衣かな 山田みづえ



旅鞄開けて着なれし古浴衣     高浜虚子



恋の子に新の浴衣を着せて出す   毛塚静枝



わが浴衣子が着れば子の若さなる  吉野義子



母恋へば浴衣の隙に湯の匂ひ    大串 章



秋風や我一枚の干浴衣       遠藤梧逸



はらからの浴衣万燈さびしかり   石原舟月



浴衣着て帯せぬ主飯をくふ     尾崎紅葉



川開き見にゆく浴衣縫ひにけり   吉屋信子



白浴衣老女を蝶のごとくしぬ   中尾寿美子



おろおろと男の浴衣たたみをり   岡田史乃



肺病みて浴衣に乳房はづむなり   井上 雪



短夜の浴衣みじかく湯舟まで    永井龍男



森の家泊るときめて浴衣なし    大島民郎



折れさうな長女に着せて藍浴衣    辻桃子



名月や浴衣引きさく薄原 梅女



藍浴衣着るとき肌にうつりけり   日野草城



宿浴衣はりりと鳴らす日本海    黒田杏子



 
〜浴衣〜より私の好きな季語と私の俳句
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