9/19ﾍﾟｰｼﾞ目 ◆ 喜雨 きう ◆ ７８》天文 喜雨として来り凡雨として残る 相生垣瓜人 一島は喜雨片降りに草の丈 斎藤梅子 亀石の首の短さ喜雨いたる 松本 旭 喜雨の中先頭の鉾動き出す 赤尾恵以 ふるさとの喜雨の山王村役場 高野素十 その辺のもの音たてて喜雨となり 頓所八重子 喜雨の灯のあかあかとして更けにけり 清崎敏郎 喜雨という軽金属の鳴りだしぬ 山中葛子 喜雨一里ぽつんと老婆の子守唄 松田 進 厨にも水鳴る喜雨の音の中 谷野予志 のびのびと行くみみずあり喜雨の中 中田みづほ ふるさとや喜雨に濡れたる野のひかり 石橋辰之助 寄合ひの最中に喜雨の至りけり 吉田槻水 喜雨のあとふたたび白し夜の雲 富安風生 枝蛙喜雨の緑にまぎれけり 西島麦南 足組んで腕組んで喜雨眺めゐし 高橋夕陽 喜雨に煙り夜は月光に煙る木々 相生垣瓜人 喜雨の中戻りし牛のやさしき目 加藤康人 つまだちて見るふるさとは喜雨の中 加藤楸邨 喜雨どつとうだる鉄路を冷やしけり 依田明倫 来る人の傘のけぶりて喜雨の中 山本二十二鹿 筆硯に及べる喜雨のしぶきかな 日野草城 喜雨ありて朱雀大路のさわがしき 筑紫磐井 稍やおくれたりといへども喜雨到る 高浜虚子 竜神の咽び泣くかや喜雨の夜 油井和子 河童の皿濡らせるほどを喜雨とせり 上田五千石 鳥けもの喜雨山中に出で逢へや 村越化石 喜雨祝ずぶ濡れになりたくてなる 太田土男 術後二十日喜雨のごと浴ぶシャワーかな 毛塚静枝 室内の金魚も喜雨をよろこべる 右城暮石 喜雨をもて塗り潰されし夜明けなり 相生垣瓜人 いつときのほこり押さへの喜雨なれば 稲畑汀子 喜雨通りをり海石と山石と 中戸川朝人 天の声喜雨葛の葉を流れけり 橋本夢道 雷火とび喜雨の顔々かがやけり 臼田亞浪 ありがたやひゞきて喜雨の竹雫 石塚友二 ～喜雨～より私の好きな季語と私の俳句 ご感想もよろしくお願いします。 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
友達に教える [編集] 無料ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞ作成は@peps! |