7/19ページ目 ◆ 灼く やく ◆ 78》天文 灼雲に老ひとりゐる黍畑 田中ひろし 灼沙に果てにしものの形ただし 加藤楸邨 海灼くる四肢もて余す少年に 清水衣子 ただ祈りあるのみ被爆の碑ぞ灼くる 向野楠葉 ゴム灼くる匂ひにダリヤいたみたる 和田耕三郎 野生馬の背の灼くるまま岬山 寺田順子 灼くる空より溶接の火をこぼす 大橋敦子 海匂ふ灼くるガスタンクのうしろより 宮津昭彦 灼くほどにアキレス腱を際立たす 櫂未知子 灼くる園蛇口の向きのまちまちに 宮田俊子 仰向けに倒れて灼くる風化仏 佐野農人 ただ石として灼くるのみ野の佛 千代田葛彦 灼くるだけ灼けて空貨車動き出す 堀青研子 灼くる宙に眼ひらき麒麟孤独なり 中島斌雄 わが灼くる影をちぢめて爆心地 佐野美智 ◆ 炎ゆ ◆ 78》天文 夾竹桃炎ゆ広島も長崎も 関口比良男 崖下の首括り小屋に西日炎ゆ 石原八束 ※首括り→(くびくくり) 首を縄状のもので縛り付け… 葉けいとう日々炎ゆ胸の高さにて 柴田白葉女 砂丘ただ炎ゆ異国の轍のふかく荒く 古沢太穂 向日葵が炎ゆ軍服の兄がゆく ほんだゆき ミサイルの実験砂漠白く炎ゆ 仙田洋子 雨蛙西日移りて林檎炎ゆ 飯田龍太 天檀の扉の一枚に秋日炎ゆ 横山房子 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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