7月の例句集

天文 地理

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◆ 夕凪 夕凪ぐ ◆78》天文



大阪の夕凪に馴れ簾捲く     大橋越央子



夕凪や風帆十九までかぞへ     鷹羽狩行

※風帆 フォンファン



夕凪や舟に目出たきあふり烏賊   榎本好宏



怠惰また身を守るすべか夕凪す   草間時彦



夕凪やまどかに浮ける大海月    日野草城



夕凪を客にわびつつ簾捲く    五十嵐播水



夕凪や浜蜻蛉につつまれて     臼田亜浪



夕凪に菩提樹の実の飛行せり    永田耕衣



夕凪や宇宙にいくつ水の星    松山ひろし



夕凪や推理小説あと一行      油井和子



夕凪や抜け道多く漁師町      松本末生



夕凪や旅の小荷物手にさげて    村山古郷



夕凪や人は故郷を捨てて佇つ    小澤克己



夕凪やとぶ鯔とわが櫂の音と    木津柳芽



夕凪や舟屋に舟の一つづつ     上森成子



夕凪や赤錆しるき帰港船      松本幹雄



夕凪や寄居虫穴を出てあそぶ    甲賀山村



夕凪や渡れば橋の長きこと    佐々木六戈



桟橋に出て夕凪の団扇かな    水原秋桜子



夕凪や烏賊の胎児の瞳は緑    奥野曼荼羅



旅三日夕凪地獄三日かな      草間時彦



どの家もいま夕凪の伊予簾      つる女



夕凪やのこぎりでひく大鮪       盤水



夕凪に油樽つむあつさかな       几董



夕凪の濃さに息づくカンナかな   久米正雄



夕凪の草に寐に来る蜻蛉かな    寺田寅彦



夕凪や入江に舟の舫ひせる     田中冬二

※舫う つなぐ



夕凪や釣舟去れば涼み舟      杉田久女



夕凪はしづか帰山の僧一列     松村蒼石



夕凪の茄子一鉢の艀に老ゆ      中拓夫



草屋根の丹波夕凪蜆蝶       斉藤夏風



神楽師を訪ふ夕凪のひとり舟   能村登四郎



夕凪にもう電飾のトラック部隊   横山白虹



 
◆ 送り梅雨 戻り梅雨 返り梅雨 ◆
7》天文



走り梅雨返り梅雨胃の重きかな  徳永山冬子



塩倉にうねる太梁送り梅雨     飯島晴子



鐘撞いて僧が傘さす送り梅雨    森 澄雄



杉の秀に山霧の湧く送り梅雨    島田芳恵



素うどんに葱たつぷりと送り梅雨  水原春郎



山荘をもるる灯青き戻り梅雨    山本正樹



七月の面暗しや返り梅雨      石塚友二



便箋に溢れ出したる戻り梅雨    大中誉子



戻り梅雨寝てゐて肩を凝らしけり  臼田亜浪



槻の空見てゐて明し戻り梅雨    加藤楸邨



返り梅雨源流といふしたたかさ  大西津根夫



妻にのみ憤りをり返り梅雨     石田波郷



窓の樹に水乞鳥や返り梅雨     飯田蛇笏



極彩の六波羅蜜寺戻り梅雨    冨田みのる



みちのくの古づけ噛んで送り梅雨   下田稔



全山の一樹一石送り梅雨     深見けん二



 
〜夕凪ぐ〜より私の好きな季語と私の俳句
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