8/8ページ目 ◆ 蛍 @ ◆ 56》動物 あけがたやうすきひかりの螢籠 大野林火 あやめ咲く宿に泊りて螢狩 高橋淡路女 あるじなき几帳にとまる蛍かな 高井几董 ある筈もなき螢火の蚊帳の中 斎藤 玄 いつのまに来て大ぜいや蛍狩 田中駝門子 いつまでの余生ぞ蛍見てゐたり 三谷貞雄 いまは亡きひとと螢を追ひゐたり 齋藤愼爾 いもうとの袂のあかり螢飛ぶ 磯貝碧蹄館 うちかけを着たる遊女や螢狩 篠原鳳作 うつくしく泉毒なる螢かな 飯田蛇笏 かしこさに合戦なしに飛ぶ蛍 森川許六 かたまるや散るや蛍の川の上 夏目漱石(29) この山を夜すがらまもり雨螢 原 石鼎 この螢田毎の月にくらべみん 松尾芭蕉 この闇のあな柔かに螢かな 高浜虚子 こぼれ湯のほとりにとべる螢かな 田中冬二 さびしさや一尺きえてゆく蛍 立花北枝 ざんざ降る中にも樹下の螢かな 大須賀乙字 しののめやとめし蛍を置き忘れ 千代尼 しばらくは指照らし這ふ濡れ螢 野澤節子 しん〜と寺ふけて舞ふ蛍かな 宋淵 すつと来て袖に入りたる蛍かな 杉風 すべり落つる薄の中の蛍かな 河東碧梧桐 つと逃げし螢の闇のみだれかな 中村汀女 つゆすべる螢いくたび見し家路 松村蒼石 とりためて人にくれたる螢かな 会津八一 どぶ板にあらしの夜の螢かな 龍岡 晋 のぼりつめ葉にわかれとぶ螢かな 西山泊雲 はかなきは女人剃髪螢の夜 飯田蛇笏 はつ螢つひとそれたる手風哉 一茶(56) ◆ 蛍 A ◆ 人寝ねて蛍飛ぶなり蚊帳の中 正岡子規 ほとり飛ぶ二三疋あり蛍舟 野村泊月 人殺す我かも知らず飛ぶ蛍 前田普羅 町を出てみな高声や蛍狩 前田普羅 くき〜と折れ曲りけり蛍草 松本たかし 提灯を蛍が襲ふ谷を来り 原 石鼎 舸子(かこ)の手のぬれて蛍火くれにけり 皆吉爽雨 ※舸子=船員 病める子の夜は眠るなる蛍籠 中村汀女 しばらくは指照らし這ふ濡れ蛍 野沢節子 蛍籠光点つねにすれ違ひ 野沢節子 風涼し銀河をこぼれ飛ぶ蛍 野見山朱鳥 目覚むれば夜まだありぬ蛍籠 五所平之助 親一人子一人蛍光りけり 久保田万太郎 蛍火やこぽりと音す水の渦 山口青邨 蛍火や山のやうなる百姓家 富安風生 四五人の白地が過ぎぬ蛍売 加藤楸邨 蛍草のそのやさしさへ歩みけり 加藤楸邨 蛍火や疾風のごとき母の脈 石田波郷 喪の妻に蛍籠はやかすかなり 石田波郷 蛍籠われに安心あらしめよ 石田波郷 女出て蛍売よぶ軒浅き 富田木歩 ひとりゐて蛍こいこいすなつぱら 太宰 治 蛍籠昏ければ揺り炎えたたす 橋本多佳子 蛍籠蛍の死後も闇に置く 岡本 眸 蛍獲て少年の指みどりなり 山口誓子 立て懸て蛍這ひけり草箒 夏目漱石 かしこさに合戦なしに飛ぶ蛍 森川許六 暗闇の筧をつたふ蛍かな 森川許六 この螢田毎の月にくらべみん 松尾芭蕉 愚に暗く茨を掴む螢かな 松尾芭蕉 草の葉を落つるより飛ぶ螢哉 松尾芭蕉 螢火の昼は消えつつ柱かな 松尾芭蕉 田の水を見せて蛍のさかりかな 立花北枝 橋の下行くもあるべし飛ぶ蛍 立花北枝 〜七十路の… 灯り消ゆ… ホタル (蛍)〜より私の好きな季語と私の俳句 ご感想もよろしくお願いします。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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