5月の例句集

〜動物〜

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◆ 時鳥 @ ◆
56夏》動物



あかつきや地震の後の杜鵑     高井几董



あすの夜は寝させてくれよ蜀魂    千代尼

※ 蜀魂 / しょっこん = ほととぎす



あともなき三千坊や時鳥      会津八一



いつも初音ましてはつ音の時鳥   横井也有



うす墨を流した空や時鳥    小林一茶(56)



うづき来てねぶとに鳴けや時鳥     宗鑑



おもひもの人にくれし夜時鳥    炭 太祇



くらがりに活けしあやめや時鳥   下村槐太



それそこに手にとるやうに時鳥   松瀬青々



でこぼこに裏富士明ける時鳥    萩原麦草



とびくらをするや夜盗と時鳥  小林一茶(63)



ともすれば灯奪ふ風や時鳥     富田木歩



どこを押せばそんな音が出ル時鳥  小林一茶



はしたなき女嬬のくさめや時鳥   与謝蕪村



ひた鳴て南し去りぬ杜宇      寺田寅彦



み仏と蔀一重や時鳥 野村喜舟



ろうそくでたばこ吸けり時鳥  小林一茶(53)



をとこにも伏目ありけり時鳥   鷲谷七菜子



シカ夕荒れし風も名残や時鳥   河東碧梧桐



一中の夜は更けぬらし時鳥     尾崎紅葉



三ケ月とそりがあふやら時鳥  小林一茶(50)



三千の坊主天窓や時鳥       会津八一



今聞て直に恋しや時鳥 風状



仔馬にも少し荷をつけ時鳥     橋本鶏二



伏兵の空き腹鳴るや時鳥      菅原師竹



伏見の夜急に更たり杜鵑      高井几董



似た鳥を売付けてゆけ時鳥     服部嵐雪



傘にいつか月夜や時鳥       村上鬼城

※ 傘 / ばんがさ = 番傘 昭和30年ころまで使った竹と和紙で作った和装用の大人傘



兄弟が顔見合すや蜀魂       向井去来



六阿弥陀かけて鳴らむ時鳥     榎本其角



出水して墓地沼底や時鳥    長谷川零餘子



古茶の香をわすれに山の時鳥    浜田酒堂



唯もどる道ながながし時鳥時鳥    千代尼



啼き入りて音もなしそれは時鳥   服部嵐雪



夜も啼くといふ時鳥聞かまほし   稲畑汀子



大原や雨の中より時鳥       正岡子規



大富士の稜線の野や時鳥      渡邊水巴



大空は四隅もなくて時鳥      正岡子規



天に口壁に耳あり時鳥       尾崎紅葉



子もふまず枕もふまず杜鵑     榎本其角



居眠りの老のうなじや時鳥     野村喜舟



山荘のまだ明けやらず時鳥     碓井久子



帰ろふと泣かずに笑へ時鳥   夏目漱石(22)



床の間の牡丹の闇や時鳥      正岡子規



待たぬのに菜売りに来たか時鳥   松尾芭蕉



待たねども鳴かずにも来ぬ蜀魂   立花北枝



思へば遠し十九の闇の蜀魂(ほととぎす)      高柳重信



 




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