5月の例句集

生活 行事

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◆ 袋掛 ◆
567》生活



袋掛したる袋の中の桃       高野素十



看護婦の双手惜しまず袋掛     石田波郷



波音の暮色まとへり袋掛      西村博子



木洩れ日に手を差し入れて袋掛  矢谷美つ枝



振り向かずかへす返事や袋掛    増田松枝



袋掛はづむ話の手のうごき     木津柳芽



よろこびて囃す雀や袋掛      石田波郷



袋掛林檎一家の太梯子       村上冬燕



廃鉱の島に白きは袋掛       小路紫峡



山国の空は底なし袋掛        林 徹



梨の葉のひらひら落つる袋掛   打出たけを



袋掛済みしばかりの枇杷の里    山元秀女



足もとに鶏のあそべる袋掛     小原啄葉



耳ながき仔馬あそべる袋掛     米谷静二



袋掛してゐてそば屋準備中     山田節子



手にうつる蟻をはらひて袋掛    宮下翠舟



ひとつづつ日を包みこむ袋掛    飯島正人



顔あげて少女なりけり袋掛    篠田悌二郎



鯨くる海を遠見に袋掛       高須禎子



のけぞりて昼月に会ふ袋掛     大場去聖



五時起きの手より始まる袋掛   百合山羽公



◆枇杷の袋掛けは4月頃からだが、地域、品種によって5月になるのだろう。また夏林檎の袋掛けが6月からとか。とにかく根気のいる作業のようだ。



 
◆ 新茶 ◆
567》生活



子に送る新茶を妻の惜気なく    野川枯木



人々と新茶ひとりの今を古茶    皆吉爽雨



生きざまはもう変へられず古茶新茶        田中政子



新茶売りはじめ候筆太に     神宮司茶人



そこここに新茶の幟宇治の町   田中としこ



点心はまづしけれども新茶かな  芥川龍之介



荷の札の翅の音して新茶着く   平井さち子



夕映えて海女とらへをり新茶売   石田波郷



新茶よりはじまるけふの空腹か   加藤楸邨



新茶の香真昼の眠気転じたり    小林一茶



宇治に似て山なつかしき新茶かな  各務支考



たら〜と老のふり出す新茶かな   村上鬼城



生きて居るしるしに新茶おくるとか        高浜虚子



夜も更けて新茶ありしをおもひいづ       水原秋桜子



サラサラと和尚がこぼす新茶かな  前田普羅



しぼり出すみどりつめたき新茶かな       鈴鹿野風呂



新茶煮る暁おきや仏生会      炭 太祇

※暦のずれを再確認出来る貴重な一句



敦盛の五倍も生きて新茶飲む    木田千女



新茶汲みたやすく母を喜ばす          殿村菟絲子



 
〜新茶〜より私の好きな季語と私の俳句
ご感想もよろしくお願いします。





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