8/8ページ目 ◆ 南風 ◆ 678》天文 …みなみ はえ 日もすがら日輪くらし大南風 高浜虚子 朝南風に立山近き田打かな 金尾梅の門 朝市の跡に蟹這ひ南風吹く 江藤暁舟 波の上に流れ藻長き南風かな 楠目橙黄子 海南風死に到るまで茶色の瞳 橋本多佳子 海女去りしあとの巌うつ南風の波 榎本桂泉 海女葬る砂丘の南風夕なぎぬ 西島麦南 潮満てり南風となりゆく朝の風 及川 貞 潮錆びて南風の沖指す捕鯨砲 伊藤孝一 瀬戸大橋南風の雀を止めにけり 浦野芳南 煙草火を海南風の中に乞ふ 山口誓子 燈台もわれも孤と立つ南風の中 橋本榮治 燕飛ぶや雨をもたらす南風強し 長谷川零餘子 白南風にかざしてまろし少女の掌 楠本憲吉 白南風に播磨の米屋匂ひをり 大峯あきら 白南風の吹き抜けてゆく岬の茶屋 宇佐美文香 白南風の夕波高うなりにけり 芥川龍之介 白南風の帆柱を打つ帆綱かな 西村和子 白南風も鳴く海猫も日もすがら 清崎敏郎 白南風やしぶきにくもる船の窓 檜 紀代 白南風や仏眼閉ぢしまま千年 小澤克己 白南風や化粧にもれし耳の蔭 日野草城 白南風や古きジャズ弾くピアノ・バー 角川春樹 白南風や大河の海豚啼き渡る 芥川龍之介 白南風や指呼の孤島も流人島 池上樵人 白南風や樫にいちにち雀鳴き 宮岡計次 白南風や永病めば土掴みたし 香取哲郎 白南風や汽車尾を振つて海に沿ふ 若林芳樹 白南風や浮きそこねゐる牡蠣筏 八木林之介 白南風や海一望の観覧車 倉田静子 白南風や磯の匂ひの刃物市 小林幸子 白南風や蝶はらひてもはらひても 仙田洋子 白南風や豪華客船接岸す 河合 順 白南風や錆に太りて捨錨 三田きえ子 白南風や革に打ちつけ刃物とぐ 林 翔 白南風や靴より吐かす星の砂 長谷川閑乙 白南風や飯場の竿に女物 島田芳恵 立てて売る鮪の頭大南風 高尾方子 船長の案内くまなし大南風 杉田久女 蔓草の蔓のたたかふ大南風 長谷川 櫂 蜂蜜の乾くころには南風 櫂未知子 裁断の布ひるがへし南風吹く 藤垣とみ江 記憶のみ焼けず瓦礫をわたる南風 文挟夫佐恵 釣人に南風の逆浪つのり来る 遠藤芳郎 雨降りて南吹くなり港町 高浜虚子 青蛾ゐて甘菜の花に南吹く 飯田蛇笏 黒南風や人なき家の蔓の薔薇 田中冬二 黒南風や回転木馬修理中 一ノ木文子 黒南風や岬のはなの照り曇り 岩佐東一郎 黒南風や虚ろに開く魚拓の眼 小山徳夫 〜白南風〜より私の好きな季語と私の俳句 ご感想もよろしくお願いします。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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