5月の例句集

天文 地理

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◆ 風薫る ◆
567夏》天文



そよぐ風薫りたつ日の庭の木々   高木晴子



はまゆふのまだ咲かぬ風薫りけり       久保田万太郎



やすらぎは睡りにひとし風薫る   上村占魚



アカシヤの風薫る町坂の道     佐藤春夫



ロッキーと仔犬名付けて風薫る   都筑智子



先生はふるさとの山風薫る     日野草城



古杉の風薫りけり奥の院      正岡子規



古杉や三百年の風薫る       正岡子規



巨木ちらばる沼底明り風薫る   大須賀乙字



帆のごとく薫風の中歩みけり    川合憲子



廃殿に薫風檜の香失せず      杉本 寛



揺り椅子を揺り薫風の庭にあり   福田蓼汀



日光へ薫風杉の十里かな      赤木格堂



絵の島や薫風魚の新らしき     正岡子規



理学部は薫風楡(にれ)の大樹蔭  高浜虚子



白樺の窓松の窓風薫る       寺田寅彦



窯出しのぬくみ手渡す薫風裡    脇田鳳鳴



花びらに風薫りては散らんとす 夏目漱石(43)



草にかがめばどこもふるさと風薫る       上田日差子



薫風に打つべく口に入れし釘    木下夕爾



薫風に掛けし拭巾のそよぎかな   荻阪翠女



薫風に歩めばさめぬ船の酔ひ   高橋淡路女



薫風に翔ちたぢろぎて啼く燕    鈴木花蓑



薫風の島のポストに落す文     星野 椿



薫風の鏡に写す眉目かな      日野草城



薫風やまなじり裂けて襤の鷹    田村木国



薫風や千山の緑寺一つ       正岡子規



薫風や孔雀ゆるりと羽根まわす   佐野千遊



薫風や少女に借りし一フラン   石崎多寿子



薫風や岩にあづけし杖と笠   久保田万太郎



薫風や島を案内の跣足の子     西山泊雲



薫風や干されて白き靴の紐    早乙女成子



薫風や早瀬にそへる茄子畑     増田龍雨



薫風や素足かがやく女かな     日野草城



薫風や草にしづめる牧の柵     奈良鹿郎



薫風や蚕は吐く糸にまみれつゝ   渡辺水巴



薫風や裸の上に松の影       正岡子規



薫風や釣舟絶えず並びかへ     杉田久女



薫風や黄鶺鴒啼く水屋の巣     渡辺水巴



薫風を捌き疲れて夕欅       高澤良一



風薫る羽織の襟もつくろはず    松尾芭蕉



風薫る苫の尾空に吹立ちて     幸田露伴



帆をかぶる鯛のさわぎや薫る風   宝井其角



短夜や明日は故郷に薫る風     寺田寅彦



薫る風私語入る駅の拡声器    田川飛旅子



風の香の尼院や這ひて拭く一人   小池文子



風の香も南に近し最上川      松尾芭蕉



 
〜風薫る〜より私の好きな季語と私の俳句
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