5月の例句集

〜時候〜

3/9ページ目

 


◆ 五月 @ ◆
5春夏》時候



うす〜と窓に日のさす五月かな   正岡子規



かもめ五月の波寒ければ沖へ去る  中 拓夫



さみしくて背ばかり伸びし子の五月       長谷川秋子



たまたまに三日月拝む五月哉    向井去来



にはとりのつまりしこゑや五月冷ゆ        岸田稚魚



ばら五月女に彩を著る楽しさ    大橋敦子



ひつそりと並ぶ五月の火鉢かな  大木あまり



まつすぐに人見る男児五月雛   中村草田男



みどり子の頬突く五月の波止場にて 西東三鬼



わがつけし傷に樹脂噴く五月来ぬ  木下夕爾



をとめ子のやうな五月の風の肌   上村占魚



アカハタと葱置くベツド五月来る  寺山修司



アメリカの牧草とどく聖五月    大島民郎



アルミの音五月野の雲二た重ね  中村草田男



オリーブの木のみな斜め五月来る  大石雄鬼



ガラス絵の空は五月かまこと青  文挟夫佐恵



セーラー服白のきはまる五月かな  谷口桂子



タイピストすきとほる手をもつ五月 片山桃史



ナースらの爪先走り聖五月     村越化石



ビニール袋に魚と太陽五月来ぬ   高井北杜



九州に入りて五月のジャボンかな  正岡子規



乾きたるタオルの粗き五月来る   原田青児



二人ゆく五月の路や水近し   長谷川かな女



五月の雨岩ひばの緑いつまでぞ   松尾芭蕉



五月の風蕗の若葉の崖を吹く    瀧 春一



五月はや沼の上くる風にほふ   長谷川素逝



五月はや舳にはやる夜光虫    佐野まもる



五月山月出て鴉啼きしづむ     飯田蛇笏



五月微風ミルクの膜の舌ざはり  秋元不死男



五月来ぬアカシヤの蜜麺麭に塗り  鈴木栄子



五月来ぬ岩魚の錆も磨かれて    小林黒石



五月来ぬ心ひらけし五月来ぬ    星野立子



五月来ぬ指美しくなり始め     毛塚静枝



五月海女さらさらまとふ白木綿   下田 稔



五月白嶺恋ひ近づけば嶺も寄る  橋本多佳子



五月祭緑のペンキすぐなくなる  田川飛旅子



人に秘す記念日ひと日薔薇五月   後藤綾子



八つ手の実黒く地に踏む五月来ぬ  松村蒼石



八重雲に朝日のにほふ五月哉    炭 太祇



南国の五月はたのし花朱欒     杉田久女



南国の果実をならべ店五月     岩崎照子



君の瞳にみづうみ見ゆる五月かな  木下夕爾



吸殻を突きさし拾う聖五月     西東三鬼



吸物に茗荷きざむも五月かな    野村喜舟



噴水の玉とびちがふ五月かな    中村汀女



四五月の卯浪さ浪やほととぎす   森川許六



坂の上たそがれながき五月憂し   石田波郷



垣草に湧立つ風も五月かな    大場白水郎



堰切つて水は五月の田をめざす   影島智子



墨堤の五月川風着流しに     成瀬正とし



夏みかん目にとぶつゆの五月かな  龍岡 晋



夏草に五月の雉子のたまごかな   飯田蛇笏



妻の忌の梵鐘一打五月なり    渋谷のぼる



婚と葬家にかさなる聖五月     角川源義



子とあたる五月の炬燵旅もどり   木村蕪城



山荘の五月の煖炉焚かれけり   大橋越央子



折しもあれ五月美し北の旅     森 鴎外



月山や辛夷五月の雪に咲く   阿部みどり女



朱欒咲く五月となれば日の光り   杉田久女



杜若咲くや五月の濁り水      正岡子規



枇杷熟れて古き五月のあしたかな  加藤楸邨



 
〜五月〜より私の好きな季語と私の俳句
ご感想もよろしくお願いします。





[指定ページを開く]

←前n 次n→ 

<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。




w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ