4月の例句集

生活 行事

3/9ページ目

 


◆ 目刺 @ ◆
234春》生活



池袋二丁目常の目刺出て      岡本 眸



ぼうぼうと燃ゆる目刺を消しとめし 中村汀女



突然の息子の帰郷目刺焼く     南冨美子



焼かげんで思索的になる目刺   加藤ミチル



目の無きに目青き不思議目刺かな  石井雅子



大粒となりて雨止む青目刺     松本文子



ランボーは遠いおとうと目刺で酒  原子公平



目刺焼くラジオが喋る皆ひとごと 波多野爽波



山ごもる大和は遠し目刺食す    石橋秀野



目刺焼く突貫工事の灯の下に    皆川盤水



目刺やく恋のねた刃を胸に研ぎ  稲垣きくの



目刺一連療養いよよ永からむ    石田波郷



みつつかなし目刺の同じ目の青さ  加藤楸邨



目刺の色弟が去りし鉄路の色   中村草田男



火にぬれて目刺の藍のながれけり  渡辺水巴



日は照れど小雨は降れど目刺干す 阿波野青畝



殺生の目刺の藁を抜きにけり    川端茅舎



茂吉忌の目刺より抜き藁熱し    鷹羽狩行



旅人に浜の土産屋目刺焼く     斉藤友栄



目刺買ふ漢の素顔見られゐて    小川玉泉



ひとつづつ目刺を解き三鬼の忌   福島 勲



エプロンを一日はづさず目刺焼く 岡本まち子



物売のやうやく去りぬ目刺焦げ   金子 潮



目刺買ふをみながむれのわれ黙す 宍戸富美子



文庫本伏せては目刺返すなり    岡田貞峰



目刺焼き枯野に恋ふる海の色   藤原たかを



かなしみは目刺噛みてもありにけり 相馬黄枝



失せてゆく目刺のにがみ酒ふくむ  高浜虚子



一聯の目刺に瓦斯の炎かな     川端茅舎



目刺の背青し立春という一語      雅人



かたはらに玉杯のある目刺かな  深川正一郎



 
◆ 目刺 A ◆



目刺より藁しべを抜く春の雪    長谷川櫂



あぢきなき昼あぢきなく目刺焼け       久保田万太郎



目刺焼く身ぬちにさむきもの溜めて 西田栄子



子を叱るも目刺作りの藁片手    大野林火



落す厄もう無くて焼く目刺かな   田中英子



煙立てる目刺両眼素通しに    猿橋統流子



冷めて固き目刺に酒を零しけり   大串 章



山重ね雪重ね棲み目刺焼く     村越化石



目刺噛む快歯揃へる老父かな   徳永山冬子



金貸せと狂歌おこせし目刺かな   龍岡 晋



目刺焼くやかけかまひなき間柄   龍岡 晋



大海を見てきし目刺焼きにけり   石田響子



夫婦して稼ぎ目刺のうまき哉    滝井孝作



花びらのやうに子がくる目刺焼く  斉藤夏風



漣のごとく並べて目刺売る     山田弘子



生き難く生きて来たりし目刺かな  村越化石



目刺やいてそのあとの火気絶えてある       下村槐太



かちかちと目刺の骨を噛みにけり  高浜虚子



地下街の日暮混み合ふ青目刺    神崎 忠



嫁して食ふ目刺の骨を残しつつ   皆吉爽雨



温泉の町に銀座もありて目刺売る 中村吉衛門



腸のはぜてくやしき目刺かな   長谷川 櫂



目刺焼く仮の世すでに半ば生き   橋本榮治



風花のかかりてあをき目刺買ふ   石原舟月



寒波来目刺一連艶張り合ふ    森井夕照子



分けあうて兄妹病める目刺かな   石野 兌



日がさしてまぶしさもなき目刺並ぶ 藤田湘子



寄る辺なき校僕一人目刺焼く   松野鶏巣子



目刺あり花菜漬あり他は要らず   下村梅子



雪となりて火のうるはしさ目刺焼く        渡辺水巴



 





目刺し
Mezashi



       
    ケ 子
    | を
  取 ス 寝
  る の せ
  女 目 て
    刺  
蝉   し  
海      
       











[指定ページを開く]

←前n 次n→ 

<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。




w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ