1/9ﾍﾟｰｼﾞ目 ◆ 仏生会 ◆ 4/8春》行事 どしや降りに落花ただよふ仏生会 大野林火 ぬかづけばわれも善女や仏生会 杉田久女 はらはらと真昼の雨や仏生会 中村汀女 ほたる烏賊越よりとどき仏生会 角川春樹 ぼうたんの衰へぬ間の仏生会 森 澄雄 またちがふ鳥の来てゐる仏生会 宮澤映子 仏生会さくらしべふる日なりけり 角川春樹 仏生会をさなき顔はみな仏 山本輝明 仏生会淋しき海のありにけり 角川春樹 仏生会猫の器に雨が降る 依光陽子 仏生会玻璃戸に雨の流れけり 岡田理子 仏生会花の梢の見えずなり 岸田稚魚 仏生会金魚をつれて退院す 阿部みどり女 大荒れの海に日差せり仏生会 茨木和生 大雨の降りかくす嵯峨や仏生会 渡辺水巴 寺に来て日に浴す人仏生会 大橋敦子 山門を入り大椿仏生会 大峯あきら 新茶煮る曉起きや仏生会 炭 大祇 ▲俳句画像.jpg 生涯を足袋干す暮らし仏生会 井上 雪 白象の糸のまなじり仏生会 長谷川 櫂 眉描いて来し白犬や仏生会 川端茅舎 石組に亀の集まる仏生会 森田公司 雨だれのうちの御堂や仏生会 今川白峰 雨垂れの向ふ草山仏生会 村越化石 麦飯や母にたかせて仏生会 其角 山裾の三椏の花灌仏会 細見綾子 庭に飼ふ鯉の緋衣灌仏会 堀口星眠 灌仏に咲く花散る花みないとし 椎橋清翠 灌仏の日に生れあふ鹿の子哉 松尾芭蕉 ◆ 遍路② ◆ ３４５春》行事 一日の遍路疲れの杖洗ふ 佐藤灯光 道岐れすなはち遍路しるべかな 上崎暮潮 遍路かも刻なしの鐘鳴りつぐは 日野あや子 突き減りていよよ頼みの遍路杖 辻本斐山 あまりにも波打際を遍路行く 大牧 広 塩田のゆふぐれとなる遍路かな 山口誓子 憩ひつゝ肩うちあへる遍路かな 皆吉爽雨 一枚はお遍路さんの花筵 南冨美子 遍路みな悲しみ負へり桐の花 有働 亨 紅梅の中より遍路来る日和 綿谷ただ志 子遍路の綿菓子母の舌で舐む 佐野まもる 目つむりて遍路瀧音の中にをり 鷹野清子 天明に鈴覚ましては遍路発つ 矢野聖峰 天明は遍路のわらぢ結ふに足る 佐野まもる ※ 天明 てんめい＝夜明け 空が白みかけたばかりの早朝 夕波のひびき戸を打つ遍路宿 田守としを 遍路笠沖は黒潮流れをり 益本三知子 一人ゆくまだ少年の遍路かな 杉原美代子 椿咲く岬遍路の撞く鐘か 田中千恵 子遍路の鈴がもつとも鳴りて過ぐ 中本柑風 白梅も紅梅も雨遍路かな 佐々木六戈 御予算は算へず数(よ)まず遍路宿 佐々木六戈 草の風吹かるるごとく遍路来る 橋本榮治 稀にあふ逆の遍路や室戸道 高浜虚子 お遍路はおぼろの国の果に寝ん 鈴木鵬于 病遍路大師と共に歩きをり 山口波津女 子遍路のわらぢが可憐躓くな 佐野まもる 塩田を雲とへだてゝ遍路ゆく 阿波野青畝 辿りゆく尾越の風の遍路かな 五十崎古郷 遍路病む枕頭金剛杖一本 岡部六弥太 黒潮の下の径ゆく遍路かな 中島月笠 元日にかはいや遍路門に立つ 小林一茶 柳散る阿波の遍路の墓ほとり 今井つる女 ぼろぼろの地図を遍路が折り畳む 斎部薫風 雲がさびしくて遍路も群つくる 藤田湘子 子遍路がちやぼの蹴あひを見てゐたる 汀波 漕ぎわたす渦のおもても遍路みち 佐野まもる ふりかへり面輪やさしき遍路かな 高浜年尾 にほどりを見てゐる親子遍路かな 岸風三楼 白遍路番外終へて一切終ふ 加倉井秋を 塩田に遍路の鈴の遠音あり 石原舟月 夕遍路雨もほつほつ急ぎ足 高野素十 舷の子遍路の手やはらかし 萩原麦草 この駅も雨の遍路の乗りしのみ 皆吉爽雨 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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