8/10ﾍﾟｰｼﾞ目 ひろしまや蝌蚪には深き地の窪み 野田 誠 草庵にひろごる蝌蚪や業平忌 水原秋桜子 縄抜けをしたる如くに蝌蚪のひも 飯塚すなお 蝌蚪の紐からまる水の阿修羅かな 岡本正敏 てのひらに蝌蚪狂はせてみたりけり 櫂未知子 褒貶の世に生きてをり蝌蚪の水 老川敏彦 かつて良寛炊ぎし水に蝌蚪生まる 富永成女 山うつる胎蔵界の蝌蚪の水 譜久原京子 かたまつて生くるさびしさ蝌蚪も人も 島谷征良 蝌蚪泳ぐぶつかるまではまつすぐに 林 徹 巡礼の如くに蝌蚪の列進む 野見山朱鳥 ◆ 蝌蚪③ ◆ 山中に暦日ありて蝌蚪生る 遠藤梧逸 浅草の少年達に蝌蚪生る 遠藤梧逸 蝌蚪生る有象無象といふ勿れ 大橋敦子 大寒の蝌蚪を掬ひて日を掬ふ 木村蕪城 山の蝌蚪眩しみつわが癒えにけり 千代田葛彦 蝌蚪の水僧兵乱をおこしけり 龍岡 晋 水の面をひしひし打つて蝌蚪生る 八木林之介 くらやみに蝌蚪の手足が生えつつあり 西東三鬼 夕映と灯にしづもりぬ蝌蚪の水 久米正雄 蝌蚪生まれすでに流れの中にあり 小檜山繁子 蝌蚪生るなべて小をんなまめまめし 鈴木真砂女 神の田の九月の蝌蚪の足造り 殿村菟絲子 蝌蚪の水森ぐん～と緑し来 竹下しづの女 雨霽れの水の匂ひや蝌蚪の池 高橋淡路女 一つ藻を勢ひ引きつつ蝌蚪の紐 原コウ子 かたまつて浅く影おく蝌蚪の水 岡田史乃 蝌蚪に脚見えて空しきことつづく 松村蒼石 歯を染めし母やむかしの蝌蚪の春 松村蒼石 夕暮の蝌蚪に帰山の僧ゆるく 松村蒼石 恍惚といくたび蝌蚪の春に遇ふ 松村蒼石 寒暖の蝌蚪ふくぶくと泥澄めり 松村蒼石 蝌蚪の春やまほほじろの音を曳きぬ 松村蒼石 ひそひそと固めて蝌蚪の夕ごころ 松村蒼石 雨上る雲あたたかに蝌蚪の水 松村蒼石 一乗谷蝌蚪のつぶやき充満す 原田 喬 蝌蚪が尾をふれあふ嬰児背にねむり 斉藤夏風 はつきりと手が見えて蝌蚪すくはれし 今瀬剛一 蝌蚪生まれどのページにも笑ひ声 今瀬剛一 蝌蚪に日がのぼりしことの一大事 今瀬剛一 蝌蚪生まれ子の目ひらけるだけひらき 今瀬剛一 蝌蚪群れて泳ぐ時声ある如し 今瀬剛一 俳諧の仲間の蝌蚪の泳ぎをり 村越化石 灌仏や雨は黒身の蝌蚪に降り 村越化石 蝌蚪の紐細りしところなびきをり 藤田湘子 暮れのこるひとひらの水蝌蚪の水 藤田湘子 生と死の生の暗しや蝌蚪の水 鷹羽狩行 蝌蚪の陣金剛杖ではげませり 沢木欣一 跳ねる蝌蚪口惜しがる性まだ残り 能村登四郎 蝌蚪つまむ指頭の力愛に似て 金子兜太 愕然とわが面生れぬ蝌蚪散りて 鷲谷七菜子 群はなれ泳ぐ誤植の蝌蚪一つ 有馬朗人 蝌蚪を追ひ継母だものと少年言ふ 有馬朗人 蝌蚪に足出てやはらかき童女たち 長谷川双魚 尾を振る蝌蚪幾万を埋め売地です 加藤楸邨 春に飽き真黒き蝌蚪に飽き飽きす 西東三鬼 黒ければ蝌蚪には手脚なくともよし 加倉井秋を にはとりも蝌蚪もおどろきをすぐ忘る 中村草田男 蝌蚪の頭の乱れ春闘雨となり 伊藤京子 浮き沈み百遍蝌蚪の一日暮る 川村紫陽 ぽこと浮き太陽に会ひ逃ぐる蝌蚪 羽部洞然 鯰になる蝌蚪もあるべし山の月 大串 章 一匹も死せしものなく蝌蚪群るる 右城暮石 蝌蚪の紐置きて蛙のかげもなし 右城暮石 ひたすらがいのちか蝌蚪はひたすらに 及川 貞 松風に蝌蚪生れたる山田かな 芝不器男 蝌蚪ひとつ水漬く楊を越ゆるなり 芝不器男 指先にのせても蝌蚪の尾を振りて 京極杞陽 あさあさと日の漣や蝌蚪の水 西島麦南 考へてをらない蝌蚪の頭かな 後藤比奈夫 自作俳句画像アルバム／今日の季語～蝌蚪～より一句 すべて最新作です。過去の写真俳句は、リンク画像を見て下さい。ご感想もよろしくお願いします。 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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