4月の例句集

天文 地理

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◆ 春光 @ ◆
345春》天文



春光を片手掬ひに苔清水      高瀬哲夫



三輪素麺干され春光千筋なす    渡会昌広



春光にいか透きとほる生簀かな  今井千鶴子



水天にたゞ春光のあるばかり   遠入たつみ



春光の大師の杖も軽からん     甲斐重子



目を細め春光の浜一つゞき     清崎敏郎



春光や鳩の曳きゆく鳩の影     杉 良介



春光を砕きては波かがやかに    稲畑汀子



春光や金の鳩抱く乙女像      満田玲子



藪の穂の春光こぼれ交しつつ   松本たかし



春光の遍けれども風寒し      高浜虚子

※ 遍けれ/遍し/ あまね/けれども=隅々に行き渡ってはいるが



春光のもつともしるく竹の青    星野立子



春光や紫を帯ぶ毒魚の瞳      富安風生



春光やこぼれてはづむ金米糖   龍野よし絵



店奥にゐて春光を感じる日    岩川みえ女



春光や岩に嘴研ぐ川がらす     田中俊尾



春光やクルスを刻む鬼瓦      水原春郎



若からぬ歩に春光の銀座憂し    村上光子



春光や窯入れを待つ壺の肩     川崎俊子



大漁に春光まぶし網の中      西嶋明美



春光を壁に塗りこむ鏝さばき    山本孟辰



春光に消えなんと立つ雪の嶺    相馬遷子



下駄履や春光をぬひ蕎麦屋まで   加藤隆一



春光に人語鳥語の谺かな      梅谷紀子



春光や掌にのるほどの仏彫る    伊藤美喜



春光に齢かくさず眠りけり     川端京子



春光やふくらみ渡る阿蘇の雲   斉子堅一郎



蒲公英に春光蒸すが如きかな    高浜虚子



春光のステンドグラス天使舞ふ   森田 峠



春光をしづめて蒼き氷河かな      一鳴



ぬかづきしわれに春光尽天地   杉田久女



春光や白髪ふえたる父と会ふ    日野草城



春光や下りかぢ取りて流れ鳶     寸七翁



 
◆ 春光 A ◆



門を出る人春光の包み去る     高浜虚子



春光や蘆にも見えて波一重     原 石鼎



春光は見え春風は見えざりし    嶋田一歩



春光の半紙につぎ〜字が生れ   池内友次郎



春光や網を打ちつつ舟のぼる    平山秀郎



春光やさゞなみのごと茶畑あり   森田 峠



むしろ寒し春光に海女着物きて  加藤知世子



鏡拭く手に春光の生まれけり    谷口桂子



ひとを待つ椅子に春光届かざり   谷口桂子



春光に渇きつ馬は止まらざる    対馬康子



春光のかくまでやさし四畳半    対馬康子



春光に木々の昏さのはじまれり   上村敦子



春光や卒寿の歩み恙なく      富田潮児



春光や石にからまる枯茨      前田普羅



春光や産毛透きたる子豚の肌    大木栄子



春光や嫁して子を成し乳も足り   関森勝夫



春光を吸つて弾いて和紙乾く    関森勝夫



春光や四ッ手に乗りて雀どち    大串 章



春光や防人像もある画展      北野民夫



かざす手の春光へだてがたきかな  嶋田一歩



紫さむる峰に春光かぎろひけり  日夏耿之介



春光に艶惜しみなき牡牛の背   柴田白葉女



春光へ消えゆく大型巡視船     岡田史乃



春光へすべり落ちたる領収書    岡田史乃



あをきの実春光けふを俄かなり   林原耒井



春光そそげよと不具の子たかく抱く       成瀬桜桃子



春光に包まれてゐるあめふらし   河内協子



春光に触れなんとして乗り換えす  対馬康子



春光や児を抱く妻の誕生日     今泉貞鳳



春光や斧失いしは軽き病い     児玉悦子



春光をやはらかに投げ利尻富士   高澤良一



春光の沼改めて大いなる     石井とし夫



春光や掌でぬぐひやる父の位牌   村越化石



遅子得て春光いよいよまぶしくなる       赤城さかえ



 


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