9/13ﾍﾟｰｼﾞ目 ◆ 春深し 春闌く(はるたく)◆ ４５》時候 にはとりを叱るたび春深きかな 中尾寿美子 ひと組の食器に馴れて春深む 川野洋子 わすれ菜もみな花もちて春深し 立花豊子 わらんべの鐘つき逃ぐる春深く 山口青邨 城壁に柄なが蒲公英春深し 西本一都 旦よりしづかに眠り春深し 日野草城 春更けて諸鳥啼くや雲の上 前田普羅 春深く和布の塩を払ひけり 召波 春深く挽く珈琲はキリマンジャ口 長谷川かな女 春深く腐りし蜜柑好みけり 正岡子規 春深したゞの木になる梅桜 小杉余子 春深し松の花ちる城の塀 東蟻 春深し母留守の家ざらざらす 岸田稚魚 春深し花をつけたる草時計 五十嵐播水 春深し金輪際の白衣脱ぐ 北見さとる 春深し鳩またくゝとくゝと啼き 久保田万太郎 春深む大嶺ひとつに雲の鳶 飯田蛇笏 桃椿なべて蕾は春深し 原 石鼎 楓多き庭の厚みの春深し 長谷川かな女 水槽にはりつく海胆(ウニ)や春闌くる 辻 桃子 ※春闌くる 春が闌(たけなわの意 はるたくる) 灯してより母の家春深し 永方裕子 紙田よりしたたる水や春深し 奥山源丘 蝦蛄剪つて濡るゝ鋏も春深し 龍雨 魚跳ぬる音に目覚めて春深し 木下和香子 鰹船来初め坊の津の春深し 水原秋櫻子 夜をふかす灯の下さらに春ふかし 柳芽 幕ひきの立ゐねむりや春ふかし 辰之丞 春ふかきぬばたまの夜の枕もと 飯田蛇笏 春ふかく芋金色に煮上りぬ 桂 信子 春ふかし樹々の花噴く札所かな 橋本榮治 生海胆が咽喉にとろりと春ふかし 草間時彦 突堤や荒鵜も人も春たけなは 栗生純夫 高野山春たけなはのわらびかな 飯田蛇笏 自作俳句画像アルバム～春深し～ [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
友達に教える [編集] 無料ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞ作成は@peps! |