7/13ページ目 前頁つづき 春の夜や粧ひ終へし蝋短か 杉田久女 春の夜の泊船誰か物書かむ 岡本 眸 春の夜の夫人ゆるやかに着こなせり 藤木清子 春の夜の浴槽に胎児との浮力 寺井谷子 ◆ 春の夜B ◆ 234》時候 春の夜の月さまざまな水明り 横光利一 春の夜の耳燃ゆるまで梳る 朝倉和江 春の夜や一人あんまにえし寝つき 久保田万太郎 春の夜や女を怖す作りごと 炭 太祇 春の夜を手足を使ひ赤子泣く 森 澄雄 春の夜の絵本につづきなかりけり 山田みづえ 春の夜の黒き睫毛をたてて睡る 伊丹三樹彦 春の夜の雲に濡らすや洗ひ髪 夏目漱石(39) 吾妹子を夢みる春の夜となりね 夏目漱石(34) 春の夜のしば笛を吹く書生哉 夏目漱石(31) 春の夜の琵琶聞えけり天女の祠(し) 夏目漱石(29) ゆく春の夜の迅雷の躬にふるふ 臼田亞浪 春の夜の人参湯や吹いて飲む 芥川龍之介 春の夜の肌着をたたむ末娘 飯田龍太 春の夜の建てゝ壊した緑の家 富澤赤黄男 春の夜に讀む近松の女かな 松瀬青々 春の夜の自動拳銃夫人の手に狎るゝ 日野草城 ▲俳句画像.jpg3 自動拳銃→ピストル→コルトの連想1 夫人→妻の連想2 ※狎れる [なれる] [意] 親しくなりすぎて節度が無くなること 春の夜の玻璃戸の外の波の音 星野立子 春の夜や後添が来し灯を洩らし 山口誓子 春の夜や篭り戸ゆかし堂の隅 松尾芭蕉 春の夜に尊き御所を守身かな 与謝蕪村 春の夜のみじかきは花のあたり哉 松岡青蘿 春の夜や連哥満たる九条殿 高井几董 熊坂に春の夜しらむ薪かな 高井几董 春の夜や吸物ながら馬に鞍 立花北枝 春の夜の面ざしもなし夏の月 上島鬼貫 ゆく春の夜のどこかで時計鳴る 種田山頭火 春の夜〜自作画像アルバム〜 ◆ 春の暮@ ◆ 234》時候 ※ 春の暮(はるのくれ)は春の夕方の頃を表す季語。春の終わりの頃を表す季語は、暮の春となります。微妙ですが、どちらも共通する響きを感じさせます。 捨鉢に卵抱きをり春の暮 中原道夫 貝の火のまた燃え上がる春の暮 高野ムツオ 近づきて塔見失ふ春の暮 邊見京子 にはとりのすこし飛んだる春の暮 今井杏太郎 近づくにつれ塔重き春の暮 山口誓子 酒倉を杜氏と歩く春の暮 永田耕衣 能面のうすき翳りも春の暮 新島艶女 春の暮老人と逢ふそれが父 能村研三 恋人のからだの丘も春の暮 正岡 豊 門ひとつ残りつくづく春の暮 高柳重信 縞馬の縞がずれゆく春の暮 渡辺誠一郎 春の暮鴎の波に鳰の乗り 岸田稚魚 大蛸の足茹であがる春の暮 岸田稚魚 春の暮狐きて舞へ石の上 角川源義 つづく [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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