6/2ﾍﾟｰｼﾞ目 ◆ 蒲公英 ◇ ２３４春》植物 蒲公英の一番花の茎短か 瀬戸十字 ▲一句／３点画像▼前へ/次句画像２点へ たんぽぽ地に張りつき咲けり飛行音 西東三鬼 春闘のスクラムたんぽぽ踏みつけて 石川文子 校長に蒲公英絮をとばす日ぞ 加藤楸邨 蒲公英が咲き睡たさが風にのり 菖蒲あや 蒲公英に置く廃港の錆錨 福田蓼汀 蒲公英に雨しみひかる聖母祭 下村ひろし 蒲公英のひらき洗濯日和かな 平山眞澄 蒲公英の絮吹いてすぐ仲好しに 堀口星眠 蒲公英の絮吹きとんでゆく未来 上野澄江 蒲公英の花を傾け蟻の塔 軽部烏帽子 蒲公英の黄の鮓やかに石油基地 大下健二 蒲公英や一座々々の花盛 西山泊雲 蒲公英や岬の鼻飛ぶ男鹿の舟 小林黒石 蒲公英や炊ぎ濯ぎも湖水まで 飯田蛇笏 たんぽゝや生れたまゝの町に住み 五所平之助 蒲公英や礫ころびゆく道坂に 長谷川かな女 蒲公英や空より戻る観覧車 佐藤幸子 蒲公英や風と遊んでゐる帽子 石丸しずえ 蒲公英や鮫あげられて横たはる 水原秋桜子 馬借りて蒲公英多き野を過る 子規 たんぽゝのやたらに球や春の行く 野村喜舟 たんぽゝの呆けて風を欲しがりぬ 菖蒲あや たんぽゝやいま江南にいくさやむ 長谷川素逝 たんぽゝや一天玉の如くなり 松本たかし たんぽゝや家鴨は飛ばずして家鴨 高橋馬相 たんぽゝや少年畦を駆けり来る 岸風三楼 たんぽゝや紅腿引の里わらべ 久米正雄 たんぽゝや長江濁るとこしなヘ 山口青邨 蒲公英やまだ鼻輪なき牧の牛 田中珠生 たんぽゝもけふ白頭に暮の春 召波 城壁に柄なが蒲公英春深し 西本一都 ◆ 大根の花 花大根 ◆ ２３４春》植物 <画像 大根の花も月照るもののうち 予志 大根の花ほどこころ揺れにけり 大串 章 大根の花盛なる小村かな 春郊 大根の花とも言はず別れたる 田中冬二 大根の花に水牛の往き来 金子兜太 作りすぎたる大根の花盛り 高倉恵美子 種をとる大根の花ふさふさと 広瀬千鶴 大根の花は一途な白さなり 高橋将夫 大根の花美しき御生涯 宿里菊香 大根の花朝風に泡立ちぬ 大串 章 大根の花まで飛んでありし下駄 波多野爽波 畑隅の大根の花雨兆す 穂坂日出子 黒牛は大根の花食い残す 宇多喜代子 海暮れて捨て大根の花ざかり 空林美恵子 灯台の玻璃はみどりに花大根 伊藤敬子 死のときも越前訛り花大根 熊谷愛子 繭倉のほとり風呼ぶ花大根 鈴木蚊都夫 出稼ぎの夫より便り花大根 門岡一笑 時が来て少女となりし花大根 斎藤夏風 田の墓のどれも影濃し花大根 皆川盤水 夕月は母のぬくもり花大根 古賀まり子 二十の恋五十の恋や花大根 石塚友二 大原や日和定まる花大根 飯田蛇笏 夕暮れて白の冷えゆく花大根 五十島典子 岬への単線をどる花大根 林 翔 花大根黒猫鈴をもてあそぶ 川端茅舎 愚かしきこと全うす花大根 沼尻玲子 村おこし諮る寄り合い花大根 高木靖子 電気カンナのコード延び切り花大根 山本嵯迷 この町のここより知らず花大根 笠間衣子 潮騒の聖堂低し花大根 水原春郎 昇給のいささかなりし花大根 那須淳男 大根の花のあとさき母おもふ 長井通保 幸せと思ひ直して花大根 羽豆英子 花大根川の向うの醤油蔵 平井きい子 雨にあふ恋もあるべし花大根 大竹孤悠 大仏へ人足繁き花大根 川崎展宏 長雨や紫さめし花大根 橙黄子 月おそき畦おくられぬ花大根 杉田久女 花大根雷鳴の雨に打たれけり 中村泰山 はにかみは死まで抱きゆく花大根 塘 柊風 吊し干すズボン蟹股花大根 川村紫陽 雨にぬれし花大根の夕あかり 田中冬二 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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