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◆ 水温む ◆
２３春》地理
かはせみの瑠璃の一閃水温む 佐長芳子
▲一句／３点画像▼前へ/次句画像２点へ
しなやかな子の蒙古痣水温む 佐藤鬼房
つながつてのぼり来る泡水温む 川崎展宏
ダンディーな鴨の襟首水温む 高澤良一
夜は月の暈の大きく水温む 岡本 眸
弁当に玉子焼あり水温む 池田秀水
水温む写真の隅に母見えて 藤田あけ烏
水温む四方のひかりに林檎園 西島麦南
水温む川に沿ひたる寺の庫裡 田中冬二
水温む母が少女のころの村 大岳水一路
水温む泥に茜や菖蒲の根 西山泊雲
水温む赤子に話しかけられて 岸田稚魚
汽車着けばすぐ出る馬車や水温む 長谷川零餘子
犬の舌赤く伸びたり水温む 高濱虚子
父の拳母のてのひら水温む 柴田佐知子
玉砂利の音に五十鈴の水温む 入江量子
籠の鳥に餌をやる頃や水温む 夏目漱石(41)
老鶴の天を忘れて水温む 飯田蛇笏
鎌研ぐ母ふる郷にあり水温む 北 光星
一瞬に散る雑魚の群れ水ぬるむ 伊阪美祢子
六十歳と二歳の対話水ぬるむ 田川飛旅子
棹さして来る砂舟や水ぬるむ 芝不器男
水ぬるむ頃や女のわたし守 与謝蕪村
石蕗の茎起きあがり水ぬるむ 室生犀星
群生ふる水草をひたし水ぬるむ 大場白水郎
耳たぶに岸辺の日差し水ぬるむ 高澤良一
裏溝やお玉杓子の水ぬるむ 正岡子規
蛇の渡るや沼の水ぬるむ 正岡子規
※蛇 うわばみ 大蛇
水温む身辺りの冷えきはまるに 小林康治
水温む泊るこころになりてをり 大野林火
逆流をすこしこころみ水温む 上田五千石
水温む如くに我意得つゝあり 星野立子
これよりは恋や事業や水温む 高浜虚子
水温む静かに思ふことのあり 星野立子
水温む身の紐ほどけゆく思ひ 渡辺恭子
さうかとも思ふことあり水温む 星野立子
杭の影太りては痩せ水温む 西村和子
子を愛づる言葉ひたすら水温む 中村汀女
養へる手負ひの雁や水温む 長谷川 櫂
 水温む Mizunurumu ホ 同 水 ｜ 居 温 ス の む で 娘 洗 蝉 車 海 |
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