2/6ﾍﾟｰｼﾞ目 ◆ 春の雪 ① ◆ 七味買ふ清水坂の春の雪 水木鈴子 ▲一句／８点画像▼前へ/次句画像７点へ よそさまの赤子のぞきぬ春の雪 石川桂郎 マスコット搖れゐる春の雪のバス 西島麥南 一局の碁に春の雪あともなし 浅井意外 下町は雨になりけり春の雪 正岡子規 佳き人の足あと見ばや春の雪 佐藤春夫 俤の師のふところ手春の雪 鈴木しげを あはび噛む灯暗し春の雪 会津八一 からし菜に直ぐ積りけり春の雪 前田普羅 くちびるに触れて地に着く春の雪 松山足羽 この道しかない春の雪ふる 種田山頭火 しまひ風呂焚きそへて居り春の雪 石橋秀野 ぬれぞめき来て廻転扉春の雪 飯田蛇笏 古郷や餅につき込む春の雪 小林一茶 ゆれさがるさねかづらかな春の雪 野村泊月 傘にふり下駄に消けり春の雪 横井也有 南天に寸の重みや春の雪 夏目漱石(41) 友白髪奉りけり春の雪 尾崎紅葉 吹はれてまたふる空や春の雪 炭 太祇 地階の灯春の雪ふる樹のもとに 中村汀女 夢殿に灯の入りてより春の雪 茂里正治 宵月や霜ほど降りて春の雪 日野草城 尖塔やねぢれてつもる春の雪 山口青邨 山茶花のをはりしほらし春の雪 松岡青蘿 帆になつて男が消える春の雪 坪内稔典 日を浴びて春の雪舞ふ金閣寺 浜田智恵 地下鉄を出れば銀座の春の雪 吉屋信子 ◆ 春の雪 ② ◆ 春の雪のせて若狭の魚売 平田千鶴 春の雪たわわに妻の誕生日 日野草城 ※日野晏子 03月10日生まれ 春の雪ちりこむ伊予の湯桁哉 松瀬青々 春の雪ビルの一角灯しをり 金尾梅の門 春の雪吾子の恋人餉に加へ 田中純子 春の雪喪のにぎはひの美容院 石川文子 春の雪大路の風に乱れ鳧 内田百間 春の雪新聞紙より目上ぐれば 安立幸信 春の雪木津の竹藪ぬらしけり 前田普羅 春の雪波の如くに塀をこゆ 高野素十 春の雪筧の縁に少しかな 田中裕明 春の雪粟田の窯は尚ほ冷めず 中川四明 春の雪能登の岩海苔炙りつゝ 飴山 實 春の雪雑木林に入りて踏む 石橋辰之助 春の雪受けてそらして実南天 鈴木真砂女 春の雪霏々として又降つて来る 正岡子規 春の雪青菜をゆでてゐたる間も 細見綾子 是までか是までかとて春の雪 各務支考 東京に近づく車窓春の雪 松尾緑富 東山晴れて又降る春の雪 武原はん女 枯蔓につもりてかろし春の雪 西山泊雲 柿の木のかたちに春の雪となる 山尾玉藻 橋をもて絵馬堂とせり春の雪 西本一都 母に先づ牛乳沸かす春の雪 蒲沢康利 母子像の乳房に消ゆる春の雪 飯田弘子 水に浮く柄杓の上の春の雪 高浜虚子 海苔舟のあまた出てゐて春の雪 野村泊月 毛蟹まだ息ある爪の春の雪 吉田紫乃 ◆ 春の雪③ ◆ 牡丹の芽に来て消ゆる春の雪 松藤夏山 渦潮にふれては消ゆる春の雪 今井つる女 温泉の山へ俥つゞきぬ春の雪 篠原温亭 滝の端のやぶたちばなや春の雪 飯田蛇笏 潦に映りては消ゆ春の雪 西山泊雲 ※潦 にわたずみ 独語またおのれ慰む春の雪 鈴木真砂女 玻璃窓に来て大きさや春の雪 高浜虚子 目の前に大きく降るよ春の雪 星野立子 目刺より藁しべを抜く春の雪 長谷川 櫂 稲架の骨なほ埋めんと春の雪 福田蓼汀 空中をおもいのままに春の雪 須藤あきこ 竹暖簾分け出づ古都の春の雪 川村紫陽 精進の蕗煮てをれば春の雪 神尾久美子 脳死といふ別れのありぬ春の雪 石原 翠 雛祭る節供になりて春の雪 正岡子規 雲水の若き素足や春の雪 草間時彦 青空が見えて気抜けす春の雪 吉沢紀子 音もなく棹さす舟や春の雪 高橋千枝子 飛び乗るや春の雪ちる二歳駒 立花北枝 春の雪／続きへ [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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