11月の例句集 ブック

〜植物〜

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◆ 帰り花 帰り咲き 返り花 ◆



倖になりふりなかり帰り花     斎藤 玄



凩に匂ひやつけし返り花      松尾芭蕉



咲きし日も散る日も知らず返り花  福田蓼汀



夢に似てうつゝも白し帰り花    大島蓼太



小春日に菫も返り咲きにけり    室生犀星

一句画像選句画像



山吹の返り咲あり夏蜜柑      正岡子規



帰り咲いて一重桜となりにけり   山口青畝



帰り咲く八重の桜や法隆寺     正岡子規



帰り咲く木瓜に筵を着せにけり  墓田まさこ



たしかなる老木の命返り花     下村梅子



ただ一つ白きつゝじの返り花  阿部みどり女



たま〜に開く障子や帰り花    五十嵐播水



ゆきずりにみつけてうれし帰り花  日野草城



一と枝の帰り花あり常夜燈    高橋淡路女



人ごゑの遠のきゆくや返り花    角川春樹



人の世に花を絶やさず返り花    鷹羽狩行



住み古りし鬱かもしれぬ返り花   橋本榮治



何の木ととふまでもなし帰り花     来山



帰り花一葉二葉を残しけり     栗生純夫



日あたりてまことに寂し返り花   日野草城



晩年の身につくうれひ帰り花    石井舟月



樽を干す木香に人酔ふ返り花   大須賀乙字



母の亡き家山吹の返り花     大木あまり



沼ほとりなるかゞやきに返り花  石井とし夫



波の花と雪もや水の返り花     松尾芭蕉



猫の来てかけあがりけり返り花   村上鬼城



病感の稀になき日や返り花    塩谷はつ枝



 
◆石蕗の花 つわのはな 花石蕗◆



ありたけのひかりあつめて石蕗黄なり      細木芒角星



つはぶきにこころ和んで潮見亭   高澤良一



つはぶきの黄の残りたる夕景色   吉屋信子



どこへでも行ける明るさ石蕗の花  鎌倉佐弓



をしみなく照らせる月や石蕗の花  鈴木花蓑



一人来て一人去る島石蕗明り    中嶋秀子



一粒の露きらめきて石蕗に朝    中村汀女



下苅の藪きれいなり石蕗の花      養浩



仏心のそこらに咲いて石蕗の花   森 澄雄



付添って二人の影絵石蕗の花    近藤三知子



冬ちかく石蕗の蕾のかたいこと   原 石鼎



南国の石蕗の黄いろのあたゝかく        高橋淡路女



咲べくもおもはであるを石蕗花   与謝蕪村



大事がる布目瓦や石蕗の花     井上井月



尼法師に石蕗の花さく小春かな   村上鬼城



引つ越して来て雨ばかり石蕗の花       久保田万太郎



教会の朱欒ちかづく石蕗の花    和知喜八



母亡くて父に咲きけり石蕗の花   八木林之介



水浴びに下りし鴉や石蕗の花  長谷川零餘子



海鳴りも遺品のひとつ石蕗の花   三森鉄治

俳句画像jpg



片附かぬ家に鍵かけ石蕗の花    澁谷 道

俳句画像jpg



石といふ石に石蕗咲き長命寺    古舘曹人



石よりも静なりけり石蕗の花    鈴木花蓑



石を切り石売る石蕗は島の花    津田清子



石垣に石蕗咲いてゐる島畑     松藤夏山



石庭の石の間なる石蕗の花     酒井 京



石蕗さくや猫の寐こける草の宿   村上鬼城



石蕗の葉の霜に尿する小僧かな   正岡子規



石蕗咲いて揉めごとはどの家にもあり       安住 敦



石蕗咲いて松山へ豚売りに行く   坪内稔典



花石蕗に十一月の始りぬ            高木晴子



雨に照り日に濡れ石蕗の花崇し   原 石鼎



静かなる月日の庭や石蕗の花    高濱虚子

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鰤網を敷く海くらし石蕗の花   水原秋桜子



 




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