3/7ページ目 ◆ 実南天 ◆ 実南天ひよどり杉の高さ翔び 和知喜八 億年のなかの今生実南天 森 澄雄 しぐれたるあとの日が射し実南天 鷲谷七菜子 とやかくの家相を払ふ実南天 能村登四郎 実南天二段に垂れて真赤かな 富安風生 剃髪の友に立ちあふ実南天 根岸善雄 起きぬけの水の硬さや実南天 織野健一 実南天紅葉もして真紅なり 鈴木花蓑 水洟(みずばな)やどこも真赤な実南天 爽波 ※ 鼻水 風なくば好き日和なり実南天 房子 丸窓の雪に灯ともる実南天 九郎 お座敷の中も寒くて実南天 岸本尚毅 八十路てふ節目重たし実南天 鈴木ふみい 存命の父母を軽んず実南天 正木ゆう子 歳月はいま急流や実南天 北登 猛 坐してゐて時飛んでをり実南天 森 澄雄
◆ 南天の実 ◆ 南天の実の赤きこと言ふて病む 稗田富貴子 南天の実太し鳥の嘴に 高浜虚子 南天の実のさわらねど濃くこぼる 岡部弾丸 南天の実や霙雲野の果に 野舎 鶏吊つて南天の実の大粒に 岸本尚毅 南天の実をこぼしたる目白かな 正岡子規 蘭の鉢に南天の実のこぼれたる 寺田寅彦 口切や南天の実の赤き頃 夏目漱石(28) ◆蝦蛄葉仙人掌 シャコバサボテン◆ 蝦蛄葉仙人掌撩乱と咲く出窓かな 西山冨美子 ◆千両 万両◆ 千両の紅めでたさや初手水 河野静雲 顔洗ふ千両のある三ヶ日 藤村克明 美容院鏡の中の実千両 後藤志づ 千両を片隅に置く理髪店 高山志げる ▲俳句画像jpg 千両に遅れ万両色づけり 松崎鉄之介 千両や小壺なれども備前焼 鷹羽狩行 わが庭のもの千両も万両も 森 澄雄 千両か万両か百両かも知れず 星野立子 千両や夫病みてより月日濃き 飯野てい子 千両や踵れまぶたなる六地蔵 高井北杜 半日にして千両の啄まれ 木内彰志 婚の荷の届きし部屋の実千両 木村ヤスエ 千両に病める日数のうす埃 真紀女 賜りし赤子の声や実千両 森川梅代 風吠えて一人の僧と山千両 野沢節子 黄千両藁の節ほど日がのびて 藤村克明 ▲俳句画像jpg 万両の実のつやつやと漱石忌 皆川盤水 万両に日向移りて午後の景 岡本 眸 浅草に焦土の日あり実万両 田中藤穂 万両の実の目小さし雪達磨 工藤美和子 万両にかゝる落葉の払はるゝ 高濱年尾 万両にゆすらの花の白き散る 正岡子規 万両の一房の実を楽しまむ 遠藤はつ 万両の実は沈み居る苔の中 高浜虚子 万両の実を盗りにきて鵯がとぶ 和知喜八 万両の日にぬくみゐる我もまた 森 澄雄 万両の白たいせつに喪正月 嶋田麻紀 万両の紅をかざりてのぼり窯 白葉女 万両は兎の眼もち赤きかな 千代女 万両や父亡きあとの母の日々 江頭信子 万両や癒えむためより生きむため 石田波郷 万両や着丈合ひたる借衣裳 飯田龍太 生き残りたることかなし実万両 野見山朱鳥 茶の花や万両の赤き実の下に 北原白秋 庭下駄に雀来てゐる実万両 青木幸子 ▲俳句画像jpg [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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