8/8ページ目 ◆ 吹雪 ◆ 冬》天文 瓦斯燈に吹雪かがやく街を見たり 北原白秋 たましひの繭となるまで吹雪きけり 斎藤 玄 地吹雪と別に星空ありにけり 稲畑汀子 宿かせと刀投出す吹雪哉 與謝蕪村 吹雪冴えして岩壁の福寿草 加藤知世子 子等の絵に真赤な太陽吹雪の街 金子兜太 郵袋の吹雪と共に投げ込まれ 今井千鶴子 地吹雪の空あをあをとありにけり 杉山霄子 烏賊噛めば隠岐や吹雪と暮るゝらん 石橋秀野 父母の杞憂はてなく吹雪鳴る 石橋秀野 山梔子や吹雪とこもる一顆あり 石橋秀野 乳しぼり捨てゝ吹雪となりゐたり 石橋秀野 (淀橋病院にて) 吹雪く闇除雪夫の灯の泳ぐ見ゆ 石橋辰之助 地吹雪の渦巻く芯に村一つ 相馬沙緻 トンネルをぬけて吹雪の闇に入る 林 照江 吹雪く夜の牛に声かけ牛舎閉づ 西村梛子 月蝕の満つるを待たず吹雪きけり 吉野トシ子 樹氷林黙せり吹雪天に鳴り 中島斌雄 雑煮椀吹雪つき来し手に温き 手島靖一 地吹雪の渦うまれつつ大沼暮るる 小林碧郎 炭窯の炎へ吹雪ひしめきぬ 仁村美津夫 怖しや吹雪倒れの谷はこゝ 池内たけし 乾鮭に吹雪の夕日あたりけり 名和三幹竹 鯨汁熱き啜るや外吹雪く 大谷繞石 さらさらと地吹雪あそぶ殉難碑 伊藤霜楓 貨車の豚ひしめき過ぐる吹雪かな 高須 茂 今日も暮るる吹雪の庭の大日輪 臼田亜浪 吹雪やみ木の葉の如き月あがる 前田普羅 しののめの吹雪やみたる手鞠唄 間石 定刻に届く郵便吹雪く日も 高橋笛美 鱈漁の出初めの吹雪よろこびて 桑田青虎 地吹雪や叩き鳴らして津軽三味 中岡毅雄 右舷照り左舷吹雪けり日本海 毛塚静枝 掌の上に豆腐吹雪はやまぬのか 吉野義子 地吹雪を木曽の尻振列車かな 後藤綾子 吹雪く夜を駆ける南部の蒼き馬 佐川広治 吹雪く夜は座敷童子と酒酌す 佐川広治 吹雪く夜は獣めくかに耳聰き 山田弘子 吹雪して輓馬湯気たついとおしき 渋谷 道 地吹雪の道あらはれて来るを待つ 永田耕一郎 漸くにまた起きあがる吹雪かな 夏目漱石(32) 目ともいはず口ともいはず吹雪哉 夏目漱石 掌の椿のこり吹雪にわれ消ゆる 野見山朱鳥
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