〜天文 地理〜

5/8ページ目

 


◆ 風花 ◆



風花の本降りとなるどんど焼    堀口星眠



風花や夕枯櫟たゞよはす      森 澄雄



天上に還らんとする風花あり    沢木欣一



風花や市に箸売る能登乙女     山田春生



風花や鏡の奥に子供の手      皆吉 司



風花や町に売りだす桜肉     菅原多つを



風花やプレハブ校舎の笑い声    三浦北曲



風花や遮断機ひとつの国境     八巻絹子



捨て人形風花に眼をひらきゐる  能村登四郎



風花の華やかに舞ひ町淋し    松本たかし



風花の遊ぶや奈良の刃物店     沢木欣一



風花す父のやさしさ極まれば   山田みづえ



風花やわが掌染めたる夕日影    石田波郷



風花の仕事始の薪を割る      高浜虚子



風花にたえず寒天干し返し     寺島美園



風花や明治を誇る湯治宿     木内はるえ



風花や言葉交さぬ別れあり     松田淳子



子の心見えてとどかず風花す    岡田和子



風花に紺のまひとぶ染場かな    石橋秀野



繭玉に恵那の風花市ひらく     水谷晴光



風花や杭にあらがふ糶の牛     新家豊子



風花や湖紺青に凪ぎわたる    木下ふみ子



風花や列柱なせる義士の墓     三浦誠子



ねんねこの手が風花を受けてをり 佐々木六戈



風花といふ華やぎを髪に受く   新明セツ子



風花の眉にとどまる齢かな     戸川稲村



風花は火山のあいさつ仔牛跳ね  村上一葉子



 



風花
Kazahana


       
    巻 鉄
  ト ひ 橋
  ン て を
  ネ 風  
  ル 花  
蝉 に    
海      
       
       




 
◆ 寒夕焼 ◆



寒夕焼遠富士の上の一つ星    金子麒麟草



寒夕焼荒馬街を出でゆけり     佐藤鬼房



寒夕焼西天に詩をかきなぐる   小川双々子



明星の銀ひとつぶや寒夕焼     相馬遷子



寒夕焼終れりすべて終りしごと   細見綾子



踏地染めて何をもたらす寒夕焼   菖蒲あや



寒夕焼じやんけんぽんの石と紙   鷹羽狩行



寡婦に馴れ大阪に馴れ寒夕焼    久松久子



ガラス屋が寒夕焼を背負ひくる   森 酒郎



寒夕焼運河をそめて昏らかりき   塚原麦生



寒夕焼一塵となり列車去る     仙田洋子



子どもばかり飛びおりるそら寒夕焼 仙田洋子



寒夕焼いつまでまとふまづしさよ  梗間ふみ



寒夕焼他国へいそぐ千曲川     宮津昭彦



行くピエロ帰るピエロよ寒夕焼   小沢昭一



主婦の手籠に醤油泡立つ寒夕焼  田川飛旅子



寒夕焼縄跳び場より跳び帰る    鷹羽狩行



寒夕焼をさなのごとく母を見る    原 裕



 




寒夕焼
Kanyuyake


       
    手 ソ
  寒 を ロ
  夕 つ バ
  焼 つ ン
    み の
蝉   合  
海   ひ  
       
       







[指定ページを開く]

←前n 次n→ 





w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ