〜天文 地理〜

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◆ 寒の雨 ◆



雁さわぐ鳥羽の田面や寒の雨    松尾芭蕉

一句画像選句画像



あたゝかき宵なり寒の雨が降る   青木森々



うしみつや音に出でたる寒の雨   日野草城



うつほどに藁の匂ふや寒の雨   金尾梅の門



兄妹の焚火のあとの寒の雨     安住 敦



厨窓町少し見え寒の雨       吉屋信子



寒の雨大降りとなりてあたゝかき        佐野青陽人



寒の雨煙の上を白く降る      篠原温亭



廃朝や馬も通らず寒の雨      正岡子規

※喪に服す天皇が政務を離れる日



湯ぼてりの人とゆきあふ寒の雨   桂 信子



桃の木に紙屑の穢や寒の雨     西山泊雲

※穢 え 汚れ



葉椿にしづむ小鳥や寒の雨    金尾梅の門



貨車一つ忘られてある寒の雨    神山杏雨



釣竿屋硝子戸しめて寒の雨     増田龍雨



鉢棚を叩く硬さや寒の雨    竹下しづの女



障子あけて夜となる軒の寒の雨   及川 貞



鹿はみな置きたるごとく寒の雨   田村木国



象の背の上の現世や寒の雨    高野ムツオ



寒の雨鳥も獣も宥められ      津田清子

※宥める なだめる


寒の雨枯れたるものの華やげり   右城暮石



 
◆ 霰 あられ ◆



霰みな吸ひこまれゆく茶山かな   守山琴女



なほ奥へ行者みちあり初霰     高塚頼子



神の田の祭のごとし初霰      永方裕子



三絃のばちで掃きやる霰哉     小林一茶



葉牡丹を街の霰にまかせ売る    中村汀女



アーケードの中へ転がる玉霰    川村甚七



霰やみ木々美しく濡れにけり    橋本鶏二



玉霰雪ゆるやかに二三片      中村汀女



よろこびて地に一刷けの初霰    斎藤俊子



日一日障子の外の霰かな      森 鴎外



楢山に降りし霰ぞ田に敷ける   水原秋櫻子



波止埋めて糶待つ蟹や初霰     吉澤卯一



萱負へば音の変りし夕あられ    藤原如水



にはとりの総毛立つたる霰かな   白岩三郎



初霰鮭のぼる瀬々けぶらせて    及川 澄



急霰のはしり波立つ鯛生簀     石原義輝



吉野葛溶くや窓うつ夕霰      南光翠峰








        
     悲 バ
   夕 鳴 ス
   あ の 停
   ら こ に
   れ し  
蝉    て  
海       
        




初霰たばしる牧を閉ぢにけり    佐藤瑠璃



枇杷の花霰はげしく降る中に    野村喜舟



ふるさとは緋蕪漬けて霰どき    松村蒼石



さわ〜と霰いたりぬ年の市    吉岡禅寺洞



足もとに霰はね降る別れかな    小林寂人



北国の夕べの霰小鯛煮ゆ      高島筍雄



竹を割る俄霰に力得て       高木和蕾



鉄鉢の中へも霰         種田山頭火



道訊きにゆきし子を待つ父へ霰  中村草田男



霰打つ暗き海より獲れし蟹    松本たかし



霰やみし静けさに月さしてをり   内藤吐天



人等来るうつくしき霰もちて来る  山口青邨



磐石をめがけて霰降り集ふ     山口誓子



畦立ちの仏に霰たまりける    水原秋桜子



この度は音のしてふる霰かな    高野素十



島原の霰をうける袂かな     岩谷山梔子



すさまじき霰となりて芦を刈る   加藤楸邨




 

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