かつきアン
生死の門
★2017年01月08日(日)
【014号 寒の雨 寒の月 ② ／俳句の『かつきアン』発行】◆ 寒の雨 ◆
雁さわぐ鳥羽の田面や寒の雨 松尾芭蕉
▲一句画像▼選句画像
あたゝかき宵なり寒の雨が降る 青木森々
うしみつや音に出でたる寒の雨 日野草城
うつほどに藁の匂ふや寒の雨 金尾梅の門
兄妹の焚火のあとの寒の雨 安住 敦
厨窓町少し見え寒の雨 吉屋信子
寒の雨大降りとなりてあたゝかき 佐野青陽人
寒の雨煙の上を白く降る 篠原温亭
廃朝や馬も通らず寒の雨 正岡子規
※喪に服す天皇が政務を離れる日
湯ぼてりの人とゆきあふ寒の雨 桂 信子
桃の木に紙屑の穢や寒の雨 西山泊雲
※穢 え 汚れ
葉椿にしづむ小鳥や寒の雨 金尾梅の門
貨車一つ忘られてある寒の雨 神山杏雨
天文 地理～寒の雨より
◆ 寒の月 ② ◆
寒月にひかる畝あり麦ならむ 水原秋桜子
▲一句画像▼選句画像
寒月や枯木の中の竹三竿 与謝蕪村
寒月や喰ひつきさうな鬼瓦 小林一茶
寒月や受胎ののちの身のしづか 辻美奈子
寒月やいよいよ冴えて風の声 永井荷風
寒月やからりと捨てるから玉子 大江丸
寒月へのぼる靴音螺旋階 近藤甚之助
寒月の美しくして病む夜かな 苅谷千代
寒月の熱海の宿に遅くつき 車谷 弘
寒月の埠頭も船も寝しづまり 高林蘇城
寒月のいびつにうつる玻璃戸かな 高浜虚子
寒月に雲飛ぶ赤城榛名かな 河東碧梧桐
寒月に木を割る寺の男かな 与謝蕪村
寒月のかけらぶつかり合ふ怒濤 福田蓼汀
寒月にまぶたを青く鶏ねむる
以上の例句集は、こちらのブック季語項目よりさらに詳しく閲覧できます。
【即興一句】
屋根つたひ夜半をひびける寒の雨 蝉海
いよいよ今日から大相撲初場所が開幕。
03:15
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