【病む人に… (季語) 玉虫】  病む人に玉虫ささぐ昼の床 お盆が近づくと数珠つなぎに思い出される床浴衣の女性がいる。 少年の私の心を一人の人間としてからかったり子供扱いしたりせず、見舞いの客人として、しっかり受けとめてくれた他人の母娘だったからだろう…。 どこかよそよそしく振る舞い合う気遣いがあったのに、病人を見舞う気持ちだけは忘れずにいられたのである。 ある日炎天下の広場にある柿の木から狂ったように飛び立ち病床の板壁に思いっきりぶつかり地面に落ちた虫をみると、実に美しい玉虫であった。 とっさに「アッコさんに見せよう」と思い裏木戸から声を掛けた。 「アッコさん！玉虫やでぇ見てみるぅ？」 ～動物～分類へ [感想を書く] [最新順][古い順] 感想はありません ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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