リレー小説

羅紀
【【ジャンル】SS【ショートストーリー】】

ちょっと短い話

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羅紀

タイトル『消失空間』
作:羅紀

始まりは朝の駅のホームだった。

ボクはいつも通り友達と一緒に下らない話をしながら電車を待っていた。

通過列車がホームに入ってきた。
その時だ。

「あ、オレいかなくちゃ。」
ぽつりと友達がつぶやいた、と同時に
彼はホームから飛んだ。

そして、散った。

「え?」
突然すぎた。
ボクはただ、唖然としていた。


次は彼の葬式の日だった。

葬儀中友達の母親が立ち上がったと思うと、外へと飛び出し車にひかれ死んだ。
周りの人は息子を無くしたショックでとか言ってたけどそれは違う。
彼の母親が立ち上がる時ボクは確かに聞いた。
「あ、いかなくちゃ。」
そうつぶやいたのを。


その次はクラスメイトが三人、同時に全く別々の場所で自殺した。





変だ。
なぜ、こんな事になっているのか。


友達は電車で死ぬ予定ではなかった。

彼の親は交通事故で死ぬ予定ではなかった。

クラスメイト三人は別々に死ぬ予定ではなかった。


おかしい。
どうして、なぜ?

友達は交通事故で死ぬ予定だった。

彼の母親は電車で死ぬ予定だった。

クラスメイト三人は一緒に死ぬ予定だった。



予定が狂っている。

これじゃあ仕事にならない。


ボクの死神しての仕事が…。




……。
………。

……………。




そして、ボクは仕事を失った。
理由は簡単
誤殺のしすぎ。
あれから、死ぬ予定だった全ての人の行動がズレていた。
原因はわからない。
ただ、確実なのはボクは消されるということだけ。


今のボクには他人の生死を操ることは出来ない。
けれども、死神として仕事を続けてきた時の感情は変わらないい。

全ての者に平等なる死を。

だからボクが消される事に異議はない。
むしろ、ボクは他人を不平等に死なせてしまったのだから消されて当然なのだ。




あぁ、そろそろ消える時間だ。

ボクが消えた瞬間、"ボク"という存在はこの世界のどこにも無くなる。

記録から記憶まで全て。


この世界に心残りはないけど。
なんだか寂しいな。

あ、心残りが一つだけあった。






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