1/9ページ目 少年は、目の前に広がる赤色を見つめていた。 それは、少年の服も、手も、赤く濡らしていく。 (――血?) 流れ出ていく血。今なお止まらないそれは、彼自身のものだった。 (ああ、そうか…) 手足がだるく、重たくなっていく。自分はもう死ぬのだと、そう理解した。 それでもいいと思った。生きていたい理由もない。悲しむような人もいない。 少年はゆっくりと目を閉じようとした。 『大丈夫?』 閉じかけた目の前に、手が差し伸べられた。 (…誰だ?) その手を少年は、僅かに残された力で、掴んだ。 何故そうしたのかは、自分でもわからない。 …だが。 『さあ、生きましょう。』 伝わってくる温もりは、心地良いものだった。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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