1/5ページ目 「それじゃ、行ってくるから…」 「はい! 行ってらっしゃい、蒼真♪」 なんでもないように、笑顔で送り出して… それが、彼女の長い一日のはじまりだった。 それは、昼食の後の事。 「そろそろまた、やらねーとな…」 ぽつり、と蒼真が呟く。 内容のはっきりしない一言に、雫姫は首を傾げた。 「やるって、何をです?」 「んぁ? …仕事だよ。ぼちぼち金がなくなってきた。」 不老不死とはいえ、腹は減るからな、と蒼真は苦笑まじりに説明した。 「あ! …すみません、洋服代とか、いっぱいお金かかっちゃいましたよね…」 しゅん、と俯く彼女に、思わず慌てて、 「べ、別にどーって事ねぇよ! パパッと稼いでくるから…」 「私も手伝います!」 「いや、いい!」 強い口調に、雫姫が押し黙る。 だが、目は切実に訴えていて… 「…あ、ほら、お前には留守番って仕事があるから、な?」 「るすばん? それが私の仕事ですか?」 きょとんとして尋ねる。 「そ、そうだ! 留守番も立派な仕事だぞ?」 「そう…ですか。」 ようやくわかってくれたらしい彼女を見て、蒼真は内心で胸を撫で下ろす。 「ああ。それじゃ…」 そして、冒頭の場面に戻るのだった。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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