1/4ページ目 「うわぁ…!!」 雫姫は目を輝かせ、感嘆の声を洩らした。 ずっと遺跡で眠っていた彼女にとって、街で見るものは目新しさに満ち溢れていた。 「蒼真! あれはなんでしょうか?」 そう騒いでは、興味の対象にまっしぐら。 「あーあ、ガキじゃねーんだから…」 はぁ、と溜息をつき、呆れ顔の蒼真。 だが… 「蒼真、早く早く!」 「わぁーったよ。」 仕方ねえな、と笑う。 すっかり、彼女の保護者である。 ―――かつて、『魔剣』と呼ばれていた自分。 知っていたものは、どこまでも続く孤独の時と… 人の欲望。 そして… 数多の、死。 それが、全てだった。 「…あれ?」 気がつけば、人込みの中にひとり。 辺りを見回しても、蒼真の姿はなく… 「蒼真?」 右も左も、知らない人だらけ。 スーッと、雫姫の顔から血の気が引いていく。 「ど、どうしましょう…」 彼女は今、迷子になっていた。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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