1/5ページ目 夢、というものは大概寝る前に強く印象に残ったモノが出て来る。 稀に、突拍子もないような夢を見る事もあるが… 『がっこう?』 『そう。同じくらいの歳の子達が集まって、一緒に勉強する所だ。』 魔剣の見る夢も、人のそれと変わらないようで… 『勉強だけじゃない。友達も沢山出来て、楽しい所だぞ。』 『…がっこう……ともだち…』 蒼真から聞いた話を胸に、その日の雫姫は眠りについた。 ――― 気がつくと雫姫は、見知らぬ場所にいた。 木造の広い部屋に沢山机があって、それと同じ数だけ人がいて。 彼等は皆、一同に同じ方向を向いて、何やら一生懸命ノートに書いている。 「はれ?…ここは、どこでしょう?」 「何言ってんだ雫姫ちゃん、居眠りでもしてたか?」 その声に顔を上げると、見覚えのある三つ編みに眼帯…風の竜帝アーリュオンが立っていた。 「アーリュオン…せんせい。」 そこで雫姫は、自分が学校にいて勉強していた事を思い出す。 夢というのは不思議で、自分の置かれた状況を納得させてしまう力を持つ。 今の雫姫は、竜剣学園の生徒だった。 そんな雫姫の様子を見て、アーリュオン先生は苦笑する。 「…ま、いいか。寝る子は育つって言うし…けど、次は気をつけろよ?」 額を指先でつつかれ、キョトンとする雫姫に生徒達から笑いが起こる。 「は…はい、すみません…」 雫姫は恥ずかしさに真っ赤になった顔を慌てて俯けた。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
w友達に教えるw [編集] 無料ホームページ作成は@peps! |