1/5ページ目 「よぉ、ファナン。」 水色の髪の少年…こう見えて実年齢数千歳の竜、ファナンは聞き慣れた声に顔を上げた。 鮮やかな緑色の髪を三つ編みにした眼帯の青年と、 「アーリュオン、それに…」 ポン、と彼の頭に手を置き無造作に撫でる大柄の男。 「…グレアス、いい加減にそれやめてくれません?」 「何故?」 焔の髪の男、グレアスは不思議そうに尋ねた。 「何故って…はぁ、もういいです。」 相手にするだけ無駄だと思い、ファナンは肩を落とした。 こういう所はいくら歳月を重ねても変わる事はなかったのだから。 「…それで、二人して何の用です? ラキアにも会いましたけど…」 「ラキア? ま、アイツはああいう奴だからあちこちぶらついてんだろーケドさ。」 薄紅の髪をした彼…いや、彼女は気ままな性格だ。一所に止どまってはいないだろう。 「俺は見守っていくんだ、アイツらを。」 「魔剣の少女と、例の青年…ですか。」 アーリュオンは頷くと、白を基調とした美しい町並に目を向ける。 「アイツをあんな身体にしちまったのは、俺だからさ…」 風が、哀しい音をたてて通り過ぎた。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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