1/2ページ目 「いつまでも生きられたらいいのに」 …よくねぇよ。 「永遠の若さが欲しい」 案外つまらねぇぜ? …それなのに。 他に欲しがる奴はたくさんいるのに、俺はそれを手に入れてしまった。 道端に、一人の青年が倒れている。 年の頃は17、18くらいだろうか。前途ある若者が行き倒れとは、全く世知辛い世の中だ。 「おーい、生きてる?」 だが返事はない。 青年の目はうつろで、何も映していない。 「こりゃ、放っとくと死ぬな。」 「…ない…」 微かに声が絞り出される。 「…しにたく…ない。」 それは、死の際に無意識に発せられた言葉。 だが、通りすがりの彼…竜の気持ちを動かすには充分な言葉だった。 「生きたいというのなら…」 何を思ったか竜は、自らの手で我が身を傷つけた。 「試して、みるか?」 血が、流れ出る。 そして青年の顎を引き寄せると、開いたままの口にその血を注ぎ込んだ。 …ゴクリ。 喉が音をたて、それを受け入れる。 「こっから先は運次第だ。俺はアーリュオン。聞こえているかどうかはわかんねーけど…ま、縁があったらまた会おうぜ。」 アーリュオンはそれだけ言い残すと、大きな翼を広げ、どこへともなく飛び去っていった。 …これが、ざっと百年かそこら昔の話。 青年は、今も生き続けている。 『不老不死』の力を… 竜の血を手に入れて。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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