1/4ページ目 第四話 「また、つまらぬモノを斬ってしまった…」 冷気の剣を片手に、鈴原は今日も無敵だった。 「鈴原…」 自信に満ち溢れた笑みが男前な少女に、速水は呆れ顔だ。 「お前なぁ…一応ヒロインなんだぞ?」 主人公とひとつ屋根の下で暮らす幼馴染、そしてプリンセス。 よくあるヒロイン要素を揃えている鈴原だが、決定的に足りない物があるような気がする。 「ヒロインはハープやリュートじゃないのか?」 「違うっつの!!」 よりによって挙げられたのは男の名前ばかりだが、まだ彼らの方がそれっぽく思えなくもない。 「せめてモンスター見て“キャー☆”とか悲鳴あげて怖がるとかさぁ…」 可愛げないなぁ、と速水は溜息をつくが、 「今時そんなヒロインがいるか。」 いくら何でもヒロインに夢を見過ぎだろう。 鈴原は少し考え込んで、 「そんな事言って本当に私がそんな奇行に出たら貴様は可愛いと思うのか?」 そう、尋ねた。 「身の危険を感じて逃げる。」 速水の答えは、非常にキッパリとしていた。 魔物を見て悲鳴をあげる鈴原の姿は確かにちょっと…いや、かなり想像出来ない。 むしろ初めてのバトルでは怖がるどころか速攻で殴り倒していた気がする。 「…乱れ月閃。」 「どうわっ!?」 だったらはじめから言うな、とばかりに鈴原が必殺技を放った。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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