1/5ページ目 第二十九話 それは平和な休日、速水の部屋にて。 「大変だ、速水!」 「なんだよ、鈴原?」 いつになく緊迫感をもって飛び込んできた幼馴染に速水は驚き半分ぐらいで身構えた。 こういう時、次にくる話題は本当に大変な場合とものすごくどうでもいい場合の確率が半々だからだ。 「また出番が少ないとかそういう話か?」 「いや、ぶっちゃけその辺りは諦めるところだろう。」 勢い良く来たかと思えばその辺りには冷静な鈴原に速水は危うくずっこけかける。 「お前、それは…っ」 「いい加減キャラも増えてきたところだし主人公ですら出番が減るのは仕方のない事だ。むしろ一話終わってエンディングのキャスト欄に名前があって『あれ? 今回出てたっけ?』なんて思ったらオマケ部分にひっそり出演とかそんなのもよくある話」 「どこのアニメのよくある話…」 「まぁそれは置いといて。」 どこかで聞いたような話を鈴原は脇に置き、改めて速水に向き直った。 「速水、大変な事が起きた。」 「だから何だよその大変な事って?」 なかなか本題に入らない彼女に痺れを切らした速水はそう尋ねた。 すると、 「それは…」 すぅ、と形の良い唇が薄く開き一呼吸おかれる。 次いで意を決したように真剣なまなざしが正面から向けられた。 「…それは?」 再び訪れた緊迫感に速水が息を呑む。 「後半へ〜続くっ!」 「っておいぃぃぃっ!?」 どこかのナレーションのような台詞に反射的にツッコミを入れると、鈴原は満足そうに微笑んだ。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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