1/5ﾍﾟｰｼﾞ目 第五話 西の大国、スタッカートの宮殿が一行を迎え入れる。 「中は結構涼しいんだな。」 灼熱の砂漠を越えてきた彼らにとっては、まるで天国である。 と、 「お待ちしていました、リュート王子。」 金髪に褐色の肌をした、召つかいらしき少年がやって来た。 さらに奥から、 「まぁ、はるばるようこそおいでくださいました！」 「あ、もしかして…」 「スタッカート国王女、ビオラです。」 やっぱり。 愛らしい姫君と評判になるのも頷ける、花のような美少女だ。 「鼻の下伸ばすなよ、速水。」 「伸ばしてねぇよ!!」 そんなやりとりも、 「もうすぐ大賢者ピッコロも来ます。話はそれから…」 それを聞いてピタリと止まる。 この世界に迫る危機を予言した人物、大賢者ピッコロ。 一体どんな… 「やはり肌は緑色なのか？」 しばらくして、小さな足音が近付いて来るのがわかった。 そして、その姿は… 「ピッコロ！」 あれが？ 速水は思わず自分の目を疑った。 体格は小柄、というかどう見ても子供のそれで、ぷにっとした頬に大きな目。そしてトドメは… 「う…」 (うさみみショタボーーーーイ!!) ぴこぴこと動く兎の耳。 「こっ…これが大賢者ピッコロ!?」 not大魔王。 あらゆる意味で予想外だった。 「ん？どうした、驚いとるのか？ま、無理もないか。子供の姿にうさみみじゃからのう。」 するとピッコロは、お茶目にポーズをとって、 「萌えるじゃろ？これでギャルにモッテモテじゃよ☆」 「ふむ、中身は助平な御老人か。」 全くその通りだった。 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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